デリカシーのない増田先輩への片想いがしんどい件 (ページ5)

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第二話たまーに優しい増田先輩③ ページ5

…そんなわけない。

自分のミスによる大ピンチで自己嫌悪と不安で押し潰されそうなときに、好きな人が一緒に来てくれて優しくしてくれて、死ぬほど嬉しかったに決まってる。

…でも、でも……

『そんなこと…ないです。ただ、急にそんな優しくされると、増田さんじゃないみたいで調子狂うって言うか…』

「え？俺いつも優しいじゃん？！」

………え？

まぁ、優しいですよね、□□ちゃんとか、他の子には。

…とか言ったら、卑屈な女だと思われるかな。

「…え？まじ？俺、優しくない？！」

うっそー！って無邪気にショック受けてる様子の増田さんは、本当に私の扱いが雑な自覚はないみたいで。

本っ当に眼中に無くて、本っ当に何とも思われてないんだなって再認識しちゃうから、止めて欲しい…

『…いや、すみません。(今日は)優しかったです。でもそんな、ご迷惑お掛けして良いのかなって…』

「良いに決まってるじゃん！同じ仕事してる仲間なんだから、助け合うのがフツーだろ？」

…あーあ今きっと増田さん、私の大好きな顔してるんだろうな。

目が細くなって、ニカッて感じの特徴的な笑顔(*`∀´*)

見たいけど…今の私の顔を見られたら多分、私の気持ちがバレちゃうから…

おそらく叶うことの無い気持ちを増田さんに知られるのは、あまりに惨めだから…

好きな気持ちを隠して、でも諦めることも出来なくて…

増田さんの恋愛対象になんか入る訳ないって分かってるのに、ちょっと優しくされただけで嬉しくなっちゃって…

なのに、素直に嬉しそうな態度をとることもできないから、ますます可愛くない。

新しい恋でも出来たら良いのに、出来なくて。

優しくされても冷たくされても結局は好きで堪らなくて、苦しいだけで。

あーーー本っ当、不毛だなぁ。