デリカシーのない増田先輩への片想いがしんどい件 (ページ23)

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第六話絶望的にヒロインのこと眼中にない増田先輩③ ページ23

「んー美味いっ！肉の焼き加減サイコーだわ！」

思い出して落ち込んでいたその時、増田さんの声が聞こえてきて少しだけ気持ちに光が差した。

え、もしかして…増田さんにお肉の焼き加減褒められてるっ？！
嬉しいぃぃぃ…

「良かったですぅ♡増田さんて美味しそうにたくさん食べてくれるから、お料理も作りがいありますよねー！」

すかさずアピールする□□ちゃん。

…って、こらこら。それ私が焼いたお肉じゃんか！

他人が焼いたお肉でしれっと点数稼ぐなんて、さすがだなぁ。。

もはや感心しつつ、□□ちゃんて増田さんに手料理振る舞ったりしてるのかなぁ…とか悶々としていると、

「Aちゃん、さっきからずっと焼いてない？食べてるー？」

隣の課で増田さんの同期の小山さんが話し掛けてくれた。

『あ、小山さんっ！ありがとうございます！大丈夫です！焼きながらたまにいただいてますー！』

「ありがとねー！でも火熱いでしょ？トング貸して、俺替わるよ！」

『あ、じゃあ…ありがとうございます！』

小山さん。
スタイル良くて優しいから、増田さんと同じくらい人気があるらしいのは知ってたけど、確かに優しいなぁ。

「Aちゃんてさー、まっすーのこと好きなの？」

『はぁっ？！ええっ！まさか！』

ほっこりと油断していたところに急に爆弾を投げ付けられ、思い切り動揺してしまった私を見て、小山さんがクスクス笑っている。

「あははは、いやーまっすーのこと見てた気がしたんだけど、違った？」

『ち、違いますよ！焼き加減大丈夫だったかなーって気になって、食べてる人の反応見てただけです！』

「そっかそっか、ごめんごめん！」

と言いながら、何かを確信したようにニコニコしている小山さん。

うわー、これ絶対バレたよ…

この間の増田さんと言い、私ってそんなに増田さんのこと好きなのバレバレなのかな…