第五話 女心に鈍感な増田さん�� ページ14
救いようもないネガティブ思考を少しでも上向きに変えたくて、翌日は気晴らしに１人でお出掛けすることにした。
増田さんや□□ちゃんみたいなファッションセンスは一朝一夕で身に付けられるものではないけれど、せめて少しでもお洒落な気分になりたくて、あのワンピースを着て行くことにした。
…でも、それが余計に惨めな思いをすることになるなんて…
『…わ、、あの２人、付き合ってたんだ…』
こんな偶然ある？っていうくらい偶然。
街で増田さんと、その隣を嬉しそうに歩く□□ちゃんを目撃してしまい、私は固まった。
休日に２人でショッピングなんて、確定…だよね？
あぁーーーそっかそうなんだーーー。
増田さんと□□ちゃんかーーー。
確かにファッションの趣味も一緒で、よく楽しそうに話してたしね。
同じワンピースなんか着てても着てなくても、元々私なんか全く関係なかったんだな…ますます恥ずかしい。
でも…だとするとやっぱり分からないな。
私に彼女と同じワンピース勧めるって、増田さんは一体何がしたかったんだろう？
やっぱり私への嫌がらせ？
何だかもうどうでも良くなってきた。
まぁ不毛な恋愛に片がついたと思えば、むしろ良かったのかも…？
…なんて言い聞かせても、涙は無意識に溢れて、頬を伝っていた。
新人の頃から、イジりながらも何だかんだ面倒みてくれた増田さん。
歳の近いお兄ちゃんみたい…と思って頼っているうち、いつしか私の方だけが恋愛感情に変わってしまっていた。
心が、千切れるみたいに痛い。
来週から仕事、増田さんの隣でまともに出来るかな、私…
不安だな…逃げたいなぁ……
第五話 女心に鈍感な増田さん��→←第五話 女心に鈍感な増田さん��
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 13人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まこ | 作成日時：2024年2月21日 22時
