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異様な静けさが漂う中。
藍沢「なとり…聞こえるか、」
藍沢の声を耳にした名取は目を覚ました。
名取「ケホッ、はい…」
周りを舞う煤を手であおぎながらゆっくり立ち上がると、右足首からの軽い出血に気づき顔を歪める。
名取「イッタ…」
所々に散らばる鉄骨やコンクリートの山。
自分の置かれている状況に言葉を失ったのもつかの間、名取は先程起こされた声の主がいないことに気がついた。
名取「藍沢先生？」
痛みに耐えながら周囲を見渡した時。
藍沢「なとり…」
名取の目に映ったのは、尊敬する上司の衝撃的な光景だった…。
体の半分以上が瓦礫に埋もれている藍沢。
今は意識もあり会話も出来ているが、一刻を争う危険な状態であることは藍沢も名取もわかっていた。
名取「俺の、せいで…」
名取は、意識を飛ばす直前藍沢に抱え込まれた記憶が蘇り、震える手を押さえながらシーバーのスイッチを入れた。
建物の入り口が完全に塞がれ、中に入るまで時間がかかると言う白石の言葉に名取が絶句していると、彼の足元に気がついたのか藍沢が口を開いた。
藍沢「お前、足…」
名取「え、」
藍沢は唯一自由のきく両腕をゆっくりと動かし、救急バッグの中に手を伸ばした。
名取「藍沢先生？」
藍沢「出血はそれ程酷くないが深く切ってる。帰ったら縫ってもらえ…」
そう言って藍沢は、手に持ったガーゼを名取の右足に当てた。
名取「俺の怪我なんて…。もっと自分の心配して下さい！」
半泣き状態の名取は、そう言って藍沢に酸素マスクを付けた。
名取「すみません…。俺のせいで…」
藍沢「お前のせいじゃない。」
名取「でも、俺を庇ったから…」
そうして俯く名取。
すると藍沢は軽く息を吐き一瞬黙り込むと、何かを思い出したように言った。
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佑妃奈(プロフ) - リクエスト失礼します。藍沢先生が重度の低血糖になってしまう話がみたいです。お願いします。このシリーズ大好きなので更新続けられていて嬉しいです!! (2022年9月23日 16時) (
レス) id: f264ee5bd6 (このIDを非表示/違反報告)
なのもん(プロフ) - すーさん» こちらこそ、リクエスト有難う御座いました！今後とも宜しくお願いします (2022年9月18日 0時) (レス) id: cf62cfc1e0 (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - この度はリクエストに答えてくださりありがとうございます！とても素敵なお話でした。これからも応援してます！ (2022年9月18日 0時) (レス) @page9 id: 23361e30d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なのもん | 作成日時：2022年9月17日 22時
