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勝利「んー揉めたんじゃね？あ、あそこよく見えそう！いこっか！」
『うん！』
花火が始まる。
バァーンと大きな音を立てて。
勝利「始まったね」
『うん！キレー』
勝利「花火、好き？」
『うん。大好き！佐藤くんは？』
勝利「俺も、花火好き。意外とここよく見えるね」
『うん』
2人で花火を眺めて、楽しんで、
『佐藤くん。今日はありがと。すっごい楽しかった！』
勝利「俺も。佐竹さんと一緒にいれて嬉しかった！」
『私も嬉しかった』
勝利「でも、やっぱり敵わないな〜」
『何が？』
何に、敵わないんだろう？
佐藤くんは無敵と呼んだって可笑しくないくらいなのに。
勝利「最初はちゃんと俺のこと見てくれて、好きになってくれるかな〜可能性あるかな〜って思ってたけど、やっぱり無理だった。だって、優太の事見た佐竹さんの顔とか、その後とかずっと優太の事想ってるみたいで。やっぱり俺は敵わなかった」
バレてた。
最初は佐藤くんのこと、好きになろうと努力した。
だけど、岸を見かけた途端、岸で埋め尽くされて。
勝利くんと見た花火だって、楽しかったのに、中二の頃にお互いの部活の友達を交えて見た時の方が楽しかったとか、綺麗だったとか、幸せだったとか。
考えたくないのに、好きって思いたくないのに、岸の事考えすぎて辛い。
『ごめん、なさい........。』
勝利「いいよ。俺もこれで諦めがつく」
『それって..............』
勝利「俺、佐竹さんの事、2年の頃からずっと好きだった。悔しいけど、優太と幸せになってね」
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作者名：きい
| 作成日時：2017年2月10日 18時
