皆、知らない ページ2
Aside
羅良「ねーやっぱりさ、2組の男子の顔面偏差値今年もやばいよねー」
優香「確かに!4組も中々だけど、去年とクラス変わってない2組強い」
香子「ねーAは誰派な訳?」
『え?私?』
確かに、私のクラス三年二組は顔面偏差値が高い。
バスケ部の松村北斗、森田美勇人。
陸上部の佐藤勝利。
野球部の岩橋玄樹に
岸優太。
優香「私、佐藤くんー」
羅良「私、美勇人!」
香子「え、私北斗くん!ねえ、Aは?」
『んー岸、かなぁ』
羅良「ぽいぽい!」
この子達は知らない。
私が昔、岸に振られたことなんて。
香子「でも、A珍しいよね。優太の事岸呼びなんだ。」
優香「確かにみんな優太くんか優太だよね」
そうだ。
皆、優太とか優太くんとか。
高校に入ってから優太とか優太くんって言う子が増えて(ってか大体みんなそう)、岸くんって呼ぶ子はたまに居るけど、高校で岸と呼ぶのはせいぜい私くらいで、中学からの友達も大体優太呼びの人達ばっかり。
『あー中学の頃は岸呼びの人結構いたんだけどな。今更優太呼びとか気持ち悪くて出来ない』
嘘、やろうと思えば出来る。
ただ、嫌なだけ。
恋人になれた時にとっておきたかったっていう中学の時の願望を未だに引きずってるだけだ。
香子「でも、なーんかそれ特別感じゃない?優太くんさ、先生位にしか言われなくない?」
羅良「ま、そーだよね。光一先生とのおい!岸!はい!ってやり取り好きだけどね」
『野球部で結構怒られてるっぽいしね〜』
羅良「あのさ、岸の好きな人ってさ、私が思うにAの気がするんだよね」
友達が変な事を言い出した。
そんなはず、ないのに。
彼が私を思う日なんてきっと来ないのに。
そんな、当てもないことを言わないでくれ。
何も、知らない癖に。
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作者名:きい | 作成日時:2017年2月10日 18時