駆け抜けた青春～喜多崎高校男子バレー部物語～Second Season (ページ47)

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Volleyball 46 ページ47

まつくside

真衣「先輩！何してるんですか？」

『今、帰ってるとこだよ』

真衣「知ってます！なんか元気ないな～って思って。いっつも付き合ってくれるので分かりますよ。顔もボールも元気なかったです」

放課後、女バレの一つ下の同じポジションの後輩と一緒に帰る。
汐留真衣。アイツ、上手いんだよな。
絶対本人の目の前では言ってやらねーけど。

汐留はなんだかんだ部活が終わった後一緒に練習してる。

いつも練習一緒にしてるからそれが仇となってアイツにバレたのか。
クソ。

『あ～バレてたか』

真衣「へへっ、バレバレですよ～？何かあったんですか？私でよかったら聞きますよ？」

汐留は知ってんのかな？
Aが女バレに戻ってくる事。
喜ぶのかな？アイツは。女バレは。

『実は、今日Aが先輩達引退したら女バレに行くって言い出してよ。俺、焦り過ぎて酷いこと言っちゃったんだよね』

弱味なんて見せたくないって思ってた。
でも、この弱味位は見せても..............

真衣「え！？A先輩やっぱり戻ってくるんですか？」

『おう。知らなかったの？』

真衣「はい。全く。私、中学からの後輩なのに..........」

女バレ知らんのかい！
汐留位なら知ってると思ったのに。
すみれくらいしかまだ知らん感じ？

『なんかお前が落ち込んでどうするんだよ。普通俺が落ち込んでお前がなぐさめるオチだろ』

真衣「あ、や。なんかごめんなさい。嬉しいけど、私に教えてくれてもよかったのになっていう」

『ああそう』

真衣「先輩、どんな酷い事言ったんですか？先輩、これあげます」

そう言って汐留は自動販売機でジュースを買って俺に手渡す。

『奢り？』

真衣「うん。先輩、落ち込んでるから。座りましょ」

『おう』

汐留に言われるがままベンチに腰掛ける。
いつも俺が主導権握ってるのに。