駆け抜けた青春～喜多崎高校男子バレー部物語～Second Season (ページ15)

今日:2 hit、昨日:14 hit、合計:27,936 hit

Volleyball 14 ページ15

その週の土曜日と日曜日、泊りがけで大会が行われた。

『結菜、急な上に同室でごめんね』

結菜「大丈夫です、着いてきたかったので」

『そっか。結菜はカイと同じ学校なんだよね』

結菜「幼なじみなんですよ、海人とは」

『小学校の頃カイとバレーしてたの？』

結菜「勿論です。カイに一緒にやろって言われてやったんです」

思い出すな、私も。

お兄ちゃんを見て、顕嵐とやろうとしたこと。

『じゃ、仲いいんだ』

結菜「って言っても一応ですよ？バレー辞めてからあんまり話してなかったし」

『バレー何でやめたの？』

結菜「海人と自分を比べちゃう事に辛くなったんです。一緒に始めたのに、海人はどんどん上手くなっていって、私も追いつこうと頑張ってるけど、一向に追いつけなくて、嫌になってやめちゃいました」

いつの日か、顕嵐が私に口にしてた。
私に置いていかれてるって。

やはり、それで嫌になってやめちゃうもんなんだ。

『そんな思いしたのに、どうしてまたバレーに戻ろうと思ったの？』

結菜「やっぱりバレーがなきゃダメやった。マネージャーやったら海人と比べる事もないし、好きな事続けるには一番やなって」

結菜のこの選択に凄く共感を覚えた。