新･Bitter&Sweet【短編集】

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Aが近くに置いていた正方形の紙を取り、持ち上げる。






え！？嘘！？





手紙なんか入ってたん！？





『えっと.......「西畑先輩へ。2年1組の白川三郷です。お弁当受け取ってくれてありがとうございました！嬉しかったです！あまり、料理とか得意じゃないんですけど、西畑先輩に喜んで欲しくて頑張って作りました。お口に合わなかったらごめんなさい。西畑先輩の事が大好きです。だって。よかったね、大吾。私なんかと食べるよりその子の所行って食べてきなよ。三郷ちゃんって子喜ぶよ？きっと」



ヤバイ......！！やらかした！！




Aを見ると、目を赤くして怒っている目。そして、悲しそうな顔。






どなんしよ。






このままやったらAと別れるかもしれん！！





そんなん嫌や！！





『ごめん！！弁当その子に今から返しにい「そういう問題やない！！何でさ、彼女が来るの分かってるのにこんなことするん？私がお菓子大吾が貰ったりとかしてるの凄いヤキモチ妬いてるのに大吾に嫌われたくなくてあんまり貰わないで欲しいって言えないの気づいてくれへんかったの？」





確かにそうや。




確かに俺、女の子の誠意にはしっかり答えなあかんなって付き合い出してからも変わらずお菓子を受け取ったりしていた。
彼女がいてもお構い無しに。






『やって、俺が貰ってても平気そうにしてるから......「普通するでしょ！！嫉妬くらい。大吾の事大好きなんやからさ！！！お弁当貰うとか神経おかしいんやない！？」




そう言って怒り、泣きわめく彼女。









ごめんな、俺。
自分ばっかりヤキモチ妬いて無理してるって思ってた。
やけど、Aもオレの事ちゃんと好きで妬いてくれるんや。
妬いてくれへんって思ってた。




『ごめん！！反省してるから今から返しに「もう！大吾なんか大っ嫌い！！！私の事何も分かってない！！帰る！！」





そう言って持っていたリュックだけ背負って走ってAは校門側に走る。





『おい！A！待てって！ごめん！ごめんって！！』



俺も必死に追いかける。
やけど、




望「大吾ー先生が今すぐ来いって！怒ってるから急いで！！」



望が俺のこと呼ぶけど




『無理！！喧嘩した！！先生に謝っといて！』




望「いや、そんな問題やなくて早く来い！！先生怒ってるから！！」





望の相手をしている間にAを見失ってしまった俺は結局先生の元へ行った。

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