新･Bitter&Sweet【短編集】

微熱の魔法-永瀬廉- ページ35

廉A、熱出たから今日大学出れへん。


廉ホンマにごめん。




大学の講義中、突然ブルブルとバイブが鳴って、見てみると彼氏である廉からのLINE。



大吾「廉さん、お熱か。寂しいね、彼女さん」



『わあ！！もう、覗かないでよ驚くなぁ〜』



大吾「あーごめんごめん！お見舞い行ってあげなな。廉さんの」



『やけど、今日バイトが.........』




私、大学通うために関東から一人暮らしで出てきたから大変なのよね。



絶賛苦学生中ですから。




大吾「バイトなら俺が変わるって店長に伝えとくから行ってきな、廉さんのとこ」



こういう時、ホンマに大吾とバイト先が一緒でよかったななって思う。



『ありがと、大吾。感謝します！』



大吾「じゃあ今度服でも買ってや」



『買うかアホー！！』









.









.







そんなこんなで永瀬廉のお宅着きました。



廉は地元の癖してカッコつけて一人暮らしするからそこがうちにとってはウザくはあるんやけど。




一人やろうから辛いやろうな。






私はノックをして家に入る。




『廉〜お見舞いきたよ〜』



私は靴を脱いで、大きなテーブルに買ってきた食材とか飲み物を置く。




廉「ああ、A。ありがと。ゲホッゲホッ.....」



声のの先に目をやると、明らかに具合が悪そうに布団の中で氷枕をして寝ている廉。




『無理して起き上がろうとせんくてええから。寝てて。何か食べた？』



廉「ってかA今日バイトの日とちゃうん？大丈夫なん？」



『大吾にシフト変わってもらった。お粥作るから待ってて』



そう言って私は廉に背を向けて買ってきたものを使ってお粥を作ろうと買い物袋からお粥グッズを出そうとすると




廉「A、お粥さんええから、こっち来て？」





甘い、甘い口調で廉が私を呼ぶ。





『え？でも、廉どーせ何も......「ええから、早く来て。な？ええやろ？」









どうしたことでしょうか！？





今日の永瀬、いつもはツンツンしてるのにワガママすぎやしません？

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