提案 ページ13
俺は一番最後に風呂から上がり、濡れた髪をタオルで拭きながらリビングに戻った。リビングにはマノンとカズがいて、二人で何かを話しているようだった。
｢あ、Aおつかれ。ヒナは勉強してるし、アオイちゃんは疲れたみたいで寝たわよ。｣
｢あぁ、悪いな。さっそく世話任せちゃって…｣
元々男女二人ずつで住み、風呂の時間や部屋を分けていたのでアオイの扱いもスムーズに進められた。
カズは｢さっきの話の続きだけど。｣と言いながら俺に話に参加しろという視線を少し向け、マノンの方を向いて話を再開した。
｢アオイちゃんがいいって言えば、マノンの職場に連れて行くってのはどうよ？｣
カズの発言に一瞬俺はどういう話なのだろうと思ったがすぐに理解出来た。
マノンは俺がよく行く大きな広場のある、商業が盛んな街中に位置する、ここらで一番大きな図書館で働いている。
カズは今日アオイと話していた時に、アオイが大の読書好きという事を知ったのだろう。
マノンの職場なら数え切れないほどの本があるし、アオイに良いのではないかという提案だ。
｢あの館長さんなら事情さえちゃんと説明すれば、きっと良いって言ってくれると思うんだよね〜｣
｢確かに言うと思うけど、あの図書館は広いし…アオイちゃん、まだ私たちや街に慣れてないでしょ？｣
俺はカズの意見は悪くないと思うし、賛成だ。
正直、家にいても俺が作業を黙々としているだけなので正直暇だろうからその方がいい気もする。
｢そんなに警戒してなさそうだから、俺らが言ってもいいと思うけど、いざとなればAが言えば、怖がらずに話聞くだろ。｣
カズは俺の目を見て様子を伺ってきた。
｢まぁ、いいんじゃないか？アオイに聞いてみなきゃ分からないが、断ることもしないと思う。｣
ふと、自分で言っておいてマノンへの負担が大きくなってしまうかと思い、ハッとしてマノンを見るとマノンは俺の目を見て察したようで｢あぁ、私のことは気にしなくていいわよ。｣と言われた。
マノンは、はぁっと軽く息をついてから立ち上がり、俺とカズから視線を逸らす。
｢分かったわよ。館長さんには聞いてくるから、あんたたちがアオイちゃんに聞きなさいよ…？私はもう寝るわ。｣
マノンはそう言って部屋から出ていった。
カズの方を見るとカズは自分の意見が通り、嬉しそうににこにこしながら早くアオイに言いたいとうずうずしていた。
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白詰草 - コメントありがとうございます!!多忙なもので更新が遅くて申し訳ないです。スキマ時間で書いていきますので気長にお待ちいただければと思います! (2020年11月30日 16時) (
レス) id: faba208d06 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ＠うぇーい教おいしい美茶教(プロフ) - 初めまして…！題名に少しつられてのこのこやってきた者です！オリジナルなので、原作なども読まなくて良いし、どんどん引き込まれます…！ゆっくり更新でも良いので、更新、頑張ってください…！ (2020年11月29日 6時) (レス) id: e02f1d7237 (このIDを非表示/違反報告)
白詰草(プロフ) - コメントありがとうございます!!超スローペースで申し訳ないです。また読みに来て頂けたら嬉しいです! (2019年12月14日 1時) (レス) id: faba208d06 (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - はじめまして！続きが気になって一気読みしました。これからも頑張って下さいっ(*^^*) (2019年12月10日 2時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白詰草 | 作成日時：2019年4月18日 1時
