【ヒロアカ】轟兄さん３【男主】 (ページ34)

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『焦凍ってさ、』

「？？？」

散々学校では先生

家では兄を区別しろと言ってきてはいるけれど俺自身焦凍のことを生徒として見てるのは１日何分あるだろう

『俺の真似してる？』

「っ！」

『あー、図星』

確かに炎は俺と同じだし俺ができることは大体できるようになるだろう

でも最近炎をまともに使うようになった奴が俺と同じ技を使いたいだなんて

かなり早いんじゃないか

『お前は炎自体にまだ慣れてないんだから、温度調節なんて無理だよ』

「…兄さんがすごいのはわかってる」

『俺が最初にできるようになったのは炎の最大範囲を伸ばすこと

次により熱い、より燃える炎を出せるように訓練して

今度はそれができるようになって、より温かい炎を出せるようにした

その次に…それ以降は教えない』

別に真似するな何て言わないけれどせっかく氷のほうがあるんだから俺にはできない技を考えて欲しい

『個性に終わりはないよ。俺も今新しい技を訓練してる』

「どんなだ！」

『まだ教えない。十分に使い慣れてないし』

悔しい思いをして、遣る瀬無い気持ちで我武者羅に訓練して、訓練して

そうやって今の俺がいる

だからあの無茶苦茶な時代が無いほうがよかったとも思わないし

あってよかったと思う

『焦凍』

「ん？」

『もしね。

もし俺が、いや。

もし俺に何かあった時は自分を見ろ

父さんでも母さんでもなく自分の、なりたい自分を

やりたいことをやればいい』

「…急にどうっ」

『急じゃないよ。

ヒーローって今日生きれるか、明日生きれるか

そんなの保証はどこにもない。

みんな言わ無いだけで、心の隅に覚悟がある

俺は顕著にそうなだけ。

だから焦凍、これだけ約束

俺の背中は見ても俺の背中を追っても

俺の背中を負わないで…』

今は意味がわからなくてもきっとわかる時がくる

とても、嫌な気分だ

何か迫ってくる、そんな悪寒がする

遠く、近くに

「それは嫌だ」

それは強い意志のある言葉が降ってきた

「俺は兄さんを守るし何かあったら助けに行く」

『焦凍』

「それが俺のやりたいことだ」

あぁ

俺の弟は本当にかっこいいいな

『じゃぁお前が俺より強くなったらお願い』

「…すぐ追いつく」

『とはいっても俺だってまだまだヒーローやりたいからね』

「じゃぁ、なんで」

『もしもの話』

そのもしもがすぐ目の前まで来てることを

俺は気づくのが遅かった