【ヒロアカ】轟兄さん３【男主】 (ページ18)

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今日は演習試験の日

俺は宣告通り学校には行かず別の場所へ来ていた

もちろん休んだ理由は映画撮影と、嘘ではない

午前中は撮影だったが午後からはまた別の案件

というよりもこちらが本命だ

「いらっしゃい」

『願いを叶えてもらいたい』

どこにでもありそうな一軒家

そう、ここは願いを叶える店

対価と引き換えにどんな願いでも叶えてくれる

店主と思われる男は俺を見るなり微笑み、待っていたと発する

『俺のことを誰からか聞いたのか？』

「聞いてないがお前が来ることはわかっていた

ここにきたのは偶然ではない必然。それで叶えたい願いとは？」

通された部屋は紅茶の匂いが充満していた

椅子に座り男を見る

何もかも見透かしているような目を

『俺は雄英で教師をしている』

「知ってるよ、君のことはなんでも知ってる」

『…なら話は早い。今度の林間合宿で生徒達の命を守ってもらいたい』

「なぜ」

『ヴィランが襲撃してくる可能性がある』

「他の教師はそれについて知っているのか？」

『知らないだろう。もっとも、襲撃を防ぐための対策はしているがきっと無意味だ』

内通者がいると俺は思うが、でもそれは定かではない

この間のUSJでの襲撃からの俺の予想にすぎない

だからこそ今、この時点で教師にもましてや他のヒーローにも言うことはできない

俺のこの予想を知っているのは警察の塚内さんだけ

「つまらないな。確実ではない曖昧な未来にかけるなんて」

『構わない。対価なら払う。死なないのであればそれでいい』

「子供達全員の命を助ける…対価は大きいぞ。何を払う」

『俺の命、４０年分の寿命』

「１人１年か…」

それを聞いた途端その男は大きなため息をついた

もしかして、安すぎたのだろうか

『…６０年。とか？』

「そういう話じゃない。ばかだな」

俺は存外、自分のことをバカだと思ったことはない

結構要領もいいし頭の回転も早いと思う、自分でだけど

むかつく…こいつ初対面だろ。しかも俺は客だ

「そんな高い対価を払う願いより。違うことを願ったらどうだ

例えば、内通者はいるのか、または内通者は誰なのか…とかな」

また、この目の前の男は得意げに

嫌味に笑う

俺の出す答えを知っていながら

いやらしい奴だなと、俺はこいつが苦手だとも同時に思った

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店の店主は私の大好きなアニメ

Holicの四月一日(わたぬき)君がモチーフです