離れないよ、蛸だから【吉田ヒロフミ】 (ページ12)

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ここ数日ヒロ君からの連絡がない

ついこの前までは「おはよう」とか「今日は何したの」とか一日に何度か送られてきたのに

『それくらい大変なんだろうな…マキマからの依頼だし当然か』

物分かりの良いように自分に言い聞かせる

こうしていないと不安で堪らないから

ヒロ君がいない分の任務が私に廻ってきて私もそれなりに忙しい

『私からヒロ君を奪って…わざとかな。』

私と彼女は意識し合うほどお互いを知っている。

もちろん一緒に仕事をしたこともあるけれどそれだけじゃない

ヒロ君に依頼したのも、もしかしたら私に関係があるのかもしれない。彼女の私への嫌がらせなのかも

そう思うと私はヒロ君の側にいない方が良いのではと考えてしまう

ヒロ君を危険な目に遭わせたくないから

『でも嫌だな…離れてほしくないな』

ギュッと枕を抱きしめてそっと目を閉じる