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『僕は』






ぽつりと教室内に響く凛とした声にざわめきが止まる

手を下げたAは真っ直ぐに僕を見て口を開いた






『僕はお父さんにもお母さんにもありがとうなんて言いたくない』







もう一度ざわつく教室

なんて言うことを言い出すのかと周りの保護者達はAを非難するだろうけれど真っ直ぐな言葉に僕は頷いた








『僕はまだまだ知らないことだらけで、自分のことさえもわかんない。


だけどこの世界は僕が思っている以上に楽しいって、悟が言った言葉の意味が段々わかるようになってきた』







Aと初めて会った時、僕は約束した。

誰よりもこの子を愛すること。

この子に居場所を見つけてあげたくて、人生を楽しんで欲しいくて、そのために僕がこの子の居場所になれるように、この子に楽しいって思ってもらえるように努力すること








『だから悟、僕を見つけてくれてありがとう』








細められた目と少し上がった口角

まだぜんぜんぎこちないそれとAの言葉にギュッと締めつけられて

唇が震える





「五条、…泣くな。私までっ」






もうグズグズに泣いてる硝子

僕はいてもたってもいられずAの側によってこれでもかと言うほど抱きしめる









『悟、みんな見てる』

「僕のとこに来てくれてありがとうAっ、お前は僕の全部だよ」

『泣かないで。ナデナデする?』






震え出す僕の体を慰めるように頭に伸びる小さな手

よくわからないだろうに、それでも周りから大きな拍手が湧き上がって参観日は無事に終わった



















「なんか、いいのを見た気がする」

「来てよかった」

『でもなんで知ってたの』





Aを腕に抱いて高専へ帰る。しんみりしていると鋭いAの問いに2人は口が閉じた

知ってたの?と言うのは参観日のこと。

ここで素直に白状するべきか五条の脳内では緊急会議が行われていたが咄嗟に出た言葉に身を任せる






「あー、ほら。あのー、担任から聞いててさ」

『ふーん』

「A、本当はね五条が」

「おい、余計なこと言うな硝子」





ジッと刺さる視線から目を逸らした




「A、かっこよかったよ。」

『ん、…硝子も来てくれてありがとう』

「泣いていい?」

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りく(プロフ) - 要さん» 続編全裸待機で待ってますね(ボソ) (2021年2月17日 1時) (レス) id: 4c715eefda (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - りくさん» ァァァァッッッッ……アリガトウゴザイマス (2021年2月16日 14時) (レス) id: dc654e081f (このIDを非表示/違反報告)
りく(プロフ) - ウッッッッッ……スキデス……トッテモスキデス (2021年2月16日 3時) (レス) id: 4c715eefda (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 雪マカロンさん» まだ公開してないけどありがとうございます!!! (2021年2月16日 2時) (レス) id: dc654e081f (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 続編おめでとうございます!これからも、更新頑張ってください! (2021年2月15日 22時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年1月14日 20時

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