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「A起きろ」
『ん…恵、怪我どう？』
ホテルの部屋の鍵をこいつはいつも俺によこす。理由はこうして俺が起こしに行くため…とは言っても通常なら２人一部屋なのだが今回のようにこいつが急遽任務に追加された場合のみ別室
シングルのベットに男２人寝るわけにもいかないだろ
掠れ声を出しながら上半身を起こすこいつはまだ眠そうに目をこすった
「俺の心配するくらいなら自分で起きろ。」
布団から出た何も纏っていない肌に浮かぶ黒い痣に目が向く。
それはただの痣ではなく、こいつの体を生き物のように這っている
水墨画で描かれたような龍の形をしたそれはまるでこいつの体を空のように自由に縛りなく飛ぶように…
『今日は』
「虎杖を迎えに行って新幹線で東京に帰る」
『…そう。もしかして悟も一緒？』
「たぶんな」
『ッチ、うっざ』
ベットから出たこいつは制服に着替え始める。
俺よりもしっかりした体つき、あの痣を追って見ていたつもりがいつの間にか腹、背、腕、顔に無意識に目がいく
『んで、どこに迎えに』
「…火葬場」
『誰か死んだの？』
「らしい」
『とことん災難だな、あいつも』
微塵も同情していない声色に合わないセリフを吐くと準備が終わったのか『行くぞ』と声を掛けられる
本当は少しギクシャクしている。俺もAも口数が多い方ではないけれど
無責任に殺したくないと言った俺の考えをまだこいつは納得していないんだと思う
部屋を出て長い廊下を歩く背中が少しさみしいと感じるのは初めてで少し空いた距離を見つめる
「A」
『怒ってない。お前にはね…』
俺の言いたいことが伝わっていた
Aは振り向いて『ぼさっとすんな』と言うとまた歩き始める
少し早歩きで追いつくとすこし身を寄せた
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leon(プロフ) - 初コメ失礼致します。連載されている頃からずっとこの作品が好きです！また読めて嬉しいです！ (2022年2月1日 23時) (
レス) id: adc2534afa (このIDを非表示/違反報告)
要(プロフ) - アロンさん» お待たせしました、待っていただけていたなんてうれしいです。楽しんでいただけたら幸いです。 (2022年1月4日 22時) (レス) id: dc654e081f (このIDを非表示/違反報告)
要(プロフ) - のれちさん» こちらこそ、また読んでいただけるなんて嬉しいです。ありがとうございます (2022年1月4日 21時) (レス) id: dc654e081f (このIDを非表示/違反報告)
アロン(プロフ) - 公開待ってましたー！！作者さんにも色々あったでしょうに、公開してくれてありがとうございます！！これからも応援し続けます！ (2022年1月4日 18時) (レス) id: 39d8d24e35 (このIDを非表示/違反報告)
のれち - 1年前(？)ぐらいからずっとこの作品を読んでいて、非公開になった時は「ﾌｧ?」ってなっていたけどもう一度読めるなんて、、、嬉しすぎて語彙力がもうなんか泣きそう😢 (2022年1月4日 15時) (レス) id: 1af6bcdd02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：要
| 作成日時：2020年11月17日 22時
