【呪術廻戦】黙ってろモブ【男主】

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「…っ」

『声、出せって』





まだ朝日が上がって数時間、カーテンから差し込む光を無視して部屋じゅうに響くリップ音は外の騒がしい音にかき消される





「っ！、お、おかっ」

『…ｯﾁ』





仕方なくベットから出ては相手に布団をかぶせ、床に乱雑に散らばった服を下だけ履いて廊下に出る







『…るせぇ』

「桜庭！お前何で裸？」

「Aはお楽しみ中だったってこと」

「お楽しみ…？ゲームでもやってんのか！？俺も混ぜて」

「…」

『お前は無理。好みじゃねぇ』





バンとドアを閉めベットに戻るとドアの向こうから「A、明日はお出かけだからね」と声が聞こえたが無視を決め、続きをしようと布団をはがそうとしたが布団の下にいる相手が力強くそれ掴み剥がれない






『…悪かったって』





返ってこない返事に期待しないままベットに腰掛ける

てか明日出かけるって俺、任務だしと大きなため息を吐く

仙台にいた間の任務を誰かさんが無理やり後回しにしたせいでそのツケが回ってきた

俺が死なないからっていい気になって上も遠慮なく任務を押し付けてくるのだ





のそっと動いた布団の中から細い腕がでるとギュっと腰に回り、俺はそれを撫でなでる





『続き、していい？』

「…」

『ねぇ、俺が触ってる時ぐらい声出さない？』









また返ってこない

いつも出てくるのは抑えきれなく漏れた声だけで、こいつは俺の前でも声を出さないのだ






『うかばれないな…俺もお前も、彼奴らも』

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