カイショウッテヤツ なわけ。 ページ41
ymmtside
付き合って2年の彼女がいる
本当はずっとずっと一緒にいたかった。
でも僕は彼女が僕を嫌いになるように
返事を遅くしたり、冷たくしたりしている。
のに、僕を責めることの無い彼女
なんで返信くれないの なんで冷たくするの? もう嫌いって、なんで言ってくれないの?
忙しいもんね 疲れてるのかなお疲れ様 ずっと好き そんな優しい声をかけてくれる彼女
手離したくないな ほんとに。
でもね、僕にも沢山ファンがいて、その中には少し過激なファンもいるんだ。
僕達、バレちゃってるみたいでさ。
別れてくれないなら ネットに写真を出すよって、彼女に何かあってもいいのって毎日毎日DMが来るんだ
こないだ君が怪我をした時あったでしょ。誰かに後ろから押されたんでしょ? それ、僕のファンらしいよ。
くそだね。もうだめだ。 終わりにしないと。
ズルズルと続けてきたけど、僕が君を守らなきゃ。
そんなとき 君からの電話
久しぶりだし、思わず出てしまったけれどハッとして切る。 ああ、苦しい。苦しい。君の方がもっともっと苦しんでるのに。
電話から数分たってメッセージがきた。
あぁ、これは別れ話だなって悟ったよ。
直ぐに既読をつけてしまって、縋りたい気持ちになってメッセージを書いては消してを繰り返す。30分かけて返したメッセージは冷たいたった一文。
久しぶりに会えるんだ でもこれで最後なんだな。
嫌だな。 僕以外の人と今後幸せになっていくんだな。僕が悪いのに被害者ヅラしてる僕が1番嫌い。
次の日が来なければいいのにって思ったけれどすぐに来て話し合いの時間
僕は君に嫌われるために 感情を押し殺して 最低な顔をして君に伝える。
「僕さ、今新しい彼女いるんだよね」
「浮気は男の甲斐性って、言うだろ?」
我ながらゴミみたいたセリフだな
最低、とかクズ、とかを待ってたのに 表情一つも変えずに君は
『うん、カイショウッテヤツだものね』
と、そういうもんだから 思わず顔が崩れた。
僕の顔を見て無表情だった彼女の顔はぼくを責めるような顔をしたのに 伝えてくれた言葉は今まで通り優しい彼女のままだった
ああ、本当にごめん。 君を守るためって思ったのに1番傷つけたのは俺だったね。
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作者名:やまだはなこ | 作者ホームページ:
作成日時:2020年5月20日 2時