【QK】十人十色【短編集】

秘密 ko-chan ページ34

ko-chan side


俺、人生初の彼女が出来たんですよ。

それはもう素敵な人なんですよ。

ニコッと笑った笑顔もふとした瞬間のかっこいい表情も負けず嫌いなとこも照れ屋なとこも優しいとこもヤキモチ焼きなとこも。

だけど一つだけ不満があるんです。


｢みんなに言いふらしたい、、｣

『絶対だめ』

｢いいじゃん｣

『付き合う時に決めたでしょ？』

そう、付き合う時に決めた約束。それが不満なのだ。

｢そうだけどさ〜、、｣

『付き合ってることはみんなに内緒』

友達にはもちろんQuizKnockや両親にも秘密だって言うのだ。

｢なんでそんなにかたくなに隠すのさ〜あー言いふらしたい！！！おれにかのじょができたっていーいーたーいーー｣


『ンンン、ほんとにごめんって 私が恥ずかしくて仕事に集中出来なくなっちゃうし、家でも話題に出されるの恥ずかしいの』

顔を真っ赤にして言う彼女が可愛くてそこで駄々をこねるのを辞める。

あーー、ほんとに可愛い。自慢したい。

｢じゃあさ、秘密でいいからさ｣


そう言って彼女の手を取る

彼女は驚いて周りを見渡すももう23時を回っていることもあって周りには人がいない。

ほっとしてそのまま僕の手をぎゅっと握り返す。


今日だって2人でデートしてたんだよ

今、こうやって手を繋いんでるんだよ

ねえ、誰か気づいてもいいんだよ


バレないかな、ねぇ バレて欲しいな

QuizKnockのみんなにも両親にもなんなら八百屋のおばさんにも言いふらしたい！！！

『あー、ねぇこうちゃん』

｢ん？｣

『ほんとに、ちゃんと、こうちゃんのこと好きだからね』

｢、、へへ、俺も好き｣

ねえ俺らこんなにラブラブなの！！！

今すぐ誰かに自慢したいよーー！！！

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