Be attracted to green.２

ジャパニーズティー２ ページ21

レジ前に売ってある感じの菊の練り切りをパックから取り出して、平たい陶器に形が歪まないように置く。


『よし、』


と「あったまった。お湯捨てていい？」


『どうぞ。』


シンクがべこんと鳴る。あるよね。カップ焼きそばあるある。



と「で、どうすんの。こっから。」


『沸騰したままだと熱すぎるから、60度くらいまで冷まします。このマグカップにお湯注いで、湯気が、こう、まっすぐ上に上がっていくようになったら60度になってるしるしだから、しっかり見ておいて。』



と「了解！」



指示するとマグカップに、お湯を入れてじっと見つめてるとしみつくん。


目が湯気をおっていて猫みたい。



と「あ、湯気まっすぐ。これポットにいれたらい〜？」


『玉露入れておいたから、どうぞ。入れて。』



丁寧にポットに注ぐとキッチンにふわぁと玉露の香りが充満する。



『ダイニングテーブルに練り切り持って行っておくね。ポット熱いから気をつけて持ってきてね。』


と「は〜い」





二人で席について玉露を飲む。


懐紙から楊枝を取り出して練り切りをわけて口に入れる。



と「あんめぇ〜」


『本当はお茶を飲んだあとに食べるのよ？』


と「マジか(笑)」


『あ、美味しい。』


と「玉露？」


『うん。とっても美味しい。』


と「自分でいれたやつ褒められると嬉しいな。」



『日本に帰ってきたらまた淹れてね。』



と「じゃあ、飲んだら空港まで行こうか。」



『ええ。』

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