エポックメーキング3

魔法をかけてよ1p ページ4

て「A！昼飯食べよーぜー」



『いいよ、私お腹すいてない。』



夏服から秋服にかわった教室の隅で、昼ご飯の誘いを手を振って断る。



て「うっそつけーい！！さっきの時間、腹鳴ったのお前だろ！」



『うるせぇなァー！！腹減ってんに決まってんだろうが！！』



て「だから、奢ってやるって言ってんの！」



『あーもー！奢ってくれてありがと！』



しびれを切らして、ダン！と机に手をついて立ち上がると、「最初っから素直になればいいのにぃ」っててつやがヘラヘラしてた。



て「食堂行く？それとも購買？」



『安い方で』



て「そんな遠慮しなくていいのに。」



『じゃあてつやが食べたい方で。』



て「オレは食堂でカレー食いたいから！Aもな！食べようぜ」



『…………ありがと』



て「気にすんな！オレが食いたいだけだ！」




クラスのお調子者と可哀想な子が一緒にいる光景は、とても面白いみたいで廊下ですれ違う女の子たちがクスクス笑う。




て「なんかみんな笑ってんね。」



『鼻毛出てるからじゃね？』



て「お前の？」



『いや、どう考えてもお前の。』



て「いっけね☆」



『いっけね☆じゃねぇよ(笑)』



2人でケラケラ笑いながら、声には出さないけど、あんな人達の笑い声に耳を傾けなくていいよ。って笑顔で訴えられる。



手際よく食券を買ってオバチャンに渡して、

流れ作業でカレーが乗ったトレーを受け取る。



『席空いてなくね……？』



て「うーん、そうだなァ……」

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