9. ページ43
.
勉強に熱中しすぎていたらしく、気付けば夕方になっていた。
A「もうこんな時間だ。 あっという間だね。」
木全「うわ、ほんとだ。 …キリ良いし今日はここまでにしようかな。」
私達は帰り支度を済ませ図書館を後にした。
外に出ると綺麗な夕焼け空が広がっていた。
ーもう解散かな… 寂しいな。 帰りたく…ないな
木全「…こないだノート見せてもらったし、今日もいっぱい勉強教えてもらったしなんか奢るよ。」
木全くんは優しい声でそう言った。
A「えっ… いいよいいよ全然！ 気にしないで？」
木全「俺が嫌なの。」
そう言って半ば強引にコンビニに連れて行かれた。
木全「うわー！ 俺、アイス食べたいなぁ」
木全くんがキラキラ目を輝かせながら言った。
A「お、アイスいいね。 私も食べたい！」
結局木全くんにアイスを奢られてしまった。
そして私達は近くの公園のベンチに移動した。
木全「えーとそれでは、本日もよく勉強しました。 テストに向けて頑張っていきましょう。 カンパイ！」
A「カ、カンパーイ(?)」
よく分からなかったが私達はアイスで乾杯をした。
木全「やっば！ 美味しいですこれ」
A「ほんと、美味しいね！」
好きな人と食べるアイスは格段に美味しい。
夏の始まりの少しあたたかい夕方、公園で好きな人と並んでアイスを食べる。
この時間がずっと続けば良いのに、なんて思う。
それから私達はお互いのことについてたくさん話した。
木全くんはオシャレが好きなこと、ホテルでバイトしてるということ、ダンスが好きなこと、西くんという親友がいること。
木全くんについて知らないことはまだまだあるらしい。
木全「ずっと思ってたけど、佐野さんってめっちゃ喋りやすいね。」
A「…え？」
木全「最初は女の子だから話せるかな、なんて思ってたけどめちゃめちゃ喋りやすい。 さすが友達！」
“友達”という言葉に胸がチクリと痛む。
ー木全くんは私のことやっぱり友達としか思ってないみたいだな。
しばらく話した後完全に日が落ちてしまったので解散することにした。
木全「今日は本当にありがとう。 勉強教えてもらっちゃって。」
A「全然だよ！ 私もアイス奢ってもらっちゃったし！」
木全「…じゃあ、また学校でね。」
A「うん。 バイバイ！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 64人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「日プ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みんゆり - とても楽しく読ませてもらってます！気づいているかも知れないのですが拓実くんの字が間違っていたので直してもらえると有難いです。！ (2020年6月10日 23時) (
レス) id: cbda81386f (このIDを非表示/違反報告)
亡霊国プ(プロフ) - ななさん» 読み続けてくださっているのですね！ 嬉しいです本当に！！ まだまだ続きますが、どうぞよろしくお願いします^_^ (2020年5月14日 10時) (レス) id: 4a7237c299 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 亡霊国プさん» ありがとうございます！文哉くん最近たくさん出てきてくれて大好きです！！！ (2020年5月13日 19時) (レス) id: 629277b885 (このIDを非表示/違反報告)
亡霊国プ(プロフ) - ななさん» ありがとうございます！^_^ 佐野君かっこいいですよね… 私も大好きです。 主人公の兄設定なのでさすがにこれから恋愛ルートに持っていくことは流石にできないですがまだまだこれから登場してくる予定なので、これからも読んでいてくれたら嬉しいです^_^ (2020年5月9日 22時) (レス) id: 4a7237c299 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 佐野文哉！普段占ツクであまり見ない推しが出てるとは！！！嬉しすぎます！ありがとうございます！！ (2020年5月9日 18時) (レス) id: 629277b885 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：亡霊国プ | 作成日時：2020年5月7日 22時
