anytime （渡辺） (ページ12)

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「てかA、それ言われた時、ドキッとしたでしょ？」

ミキはニヤニヤしながらアイスティーに手を伸ばしている。

『いや、別に』

私もアイスティーを飲もうと手を伸ばすと

ミキが私のぶんのアイスティーも取り上げた。

「本当に？」

『本当だってばあ、返してよ』

「 Aからわざわざこんな話題を持ち出してくるからてっきりそうなのかと思ったけど？」

ミキは私の手元にアイスティーを戻しながらそう呟いた。

ドキッとしたっていうか、

なんていうか、びっくりしただけ。

今までなべにそんなこと言われたことなかったし。

「まあ私も会ってみたいわ～女に困らないくらいイケメンな渡辺に」

『ちょっと馬鹿にしてるでしょなべのこと』

「いやいや馬鹿にはしてないけど、仮になべくんがさAのことを女として見てたとして、ここまで何も発展がないのはただのヘタレだなって」

『なべくんって柄じゃない…… 』

「じゃあ、ヘタレ説はないな、てか一旦、渡辺の話は置いといて来週の土曜だからね！合コン！」

『あー忘れてた』

「気合い入れなきゃ！もうすぐ12月だし、彼氏欲しい時期じゃん」

『もうそんな時期？はやくない』

「あっというまだよね、一年って」

エステとかネイルとか週末入れちゃった、と

騒ぐミキを横目に少し羨ましくも感じた。

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