第48話 ページ49
黒尾side
ーーー数年後ーーー
黒「懐かしいな。」
あれからあっという間に過ぎた日々。
今日、俺は思い出の地を訪れている。
そう。
今日は、Aと出会ったあの日だ…
大人になってから見るこの景色は、特別な気がする。
誰もいない校舎
誰もいない中庭
黒「この桜の木…」
あれからもずっと俺は、どこかで探している
あの笑顔を。
"私の願い事はーーーーーー…
またここで、貴方と会うことですよ…"
黒「来たぞ……」
何処にいるんだ?
黒「…………会いてぇよ、A…」
春の強くて優しい風が吹き抜ける。
舞い上がる桜の花びらに、想いをのせた。
『鉄朗さん。』
空耳じゃないかと…
黒「………っ!」
『私の願い事…叶えてくれましたね…っ』
涙を流したAの笑顔
ずっと探していた、あの笑顔…
霞んで見えた。
両手を伸ばせば
ふわりと舞い降りて………
抱き留めて感じた、Aの温もり
黒「…っ……Aっ……A!」
『ありがとう………っ…ありがとう…鉄朗さん…!』
腕の中に収まる軽くて小さなA
黒「ずっと、言いたかったんだ…」
出会ったあの時から
黒「好きだ、A。」
重なる二つの影と、それから…
黒「やっと、見つけた…」
これまでも、これからも…ずっと
「『愛しています。』」
俺の願い
" またAと、この場所で……会いたい "
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極東華梛魏(プロフ) - みるくさん» みるく様 ありがとうございます!嬉しいお言葉感謝です🙌 (2022年2月27日 10時) (レス) id: e283a3dbc4 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 最高でした😭😭 (2022年2月26日 21時) (レス) @page50 id: ec7e47412c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:極東華梛魏 | 作成日時:2022年2月6日 18時