第46話 ページ47
Aside
ねぇ、貴方は覚えてる?
あの日のこと
ずっと追いかけてたの…
キキィィィィーーーーーーーーッ!!!!
" 危なかったな…大丈夫か? "
まだ小さかった私を…助けてくれた
" 俺と同じ黒だなぁ "
だから名前に黒ってつけた…
" 今日からお前はクロ2号だな! "
素敵な笑顔を向けてくれた
" お前ケガしてんのか? "
心配してくれた
" こんなんで悪いな…よし、これで大丈夫だぞ "
貼ってくれた小さな絆創膏…嬉しかったよ?
私の御守りだった
だから、ずっと付けてたの
助けてくれた貴方を、見守りたかった
今度は私がーーー
だから私は願った
それは知られてはいけない…
その時は
私が消えることを引き換えに……
『バレちゃった…』
毎日会いたくて通ったこの場所
でも
気付かれているんじゃないかって不安だった
本当はまだ…
黒「……A…」
『黙っていてごめんなさい…』
もっと、近付きたかった
消えていく…
黒「…!お、おい…」
『…もう、一緒にはいられないの…でも…』
やっと…
『…っ離れたく……ないよ…っ!』
涙が溢れて、貴方が霞んでしまうから…
『貴方と出逢えて、本当によかった。』
精一杯の笑顔を作った
だから…
黒「っ……」
泣かないで…
黒「…っA!」
どこでも会う度に…
いつも私の名前を呼んでくれた
『あの時、助けてくれてありがとう。』
命の恩人は貴方の方だった
『出逢えたのが貴方で、本当によかった…!』
貴方がいたから、私は生きることができた
黒「なんで…っ」
初めて呼び捨てしてくれた、あの時
ドキッとしたんだよ…
『私は、貴方と…生きたかった…』
どうか…幸せになるために
『笑って。』
お別れだね
消えていく手をずっと握ってくれる
優しくて大きな手
黒「A!!消えるな!!俺は、お前の事…っ」
『ありがとう…きっと…』
『大好きですよ、鉄朗さん…』
黒「Aーーーーー!!!!!!」
最後まで私の名前を呼んでくれていた
貴方の声が
いつまでも心に響いていた
どうかーーーーー
35人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
極東華梛魏(プロフ) - みるくさん» みるく様 ありがとうございます!嬉しいお言葉感謝です🙌 (2022年2月27日 10時) (レス) id: e283a3dbc4 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 最高でした😭😭 (2022年2月26日 21時) (レス) @page50 id: ec7e47412c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:極東華梛魏 | 作成日時:2022年2月6日 18時