第93話 ページ50
西谷side(続き)
西「夜月さん!!」
俺は体育館を出てすぐ呼び止めた。
遠くにいた夜月さんが止まってゆっくりと振り返った。
リーーーーン……
今度は大きく聞こえた、鈴の音。
これ、聞いたことのあるような…
俺はその音に気を取られて話し掛けることを忘れそうになっていた。
『なに?』
夜月さんに言われてハッと気がついた。
ずっと…
西「ずっと、お礼が言いたかった。」
ちゃんと向き合って言いたかった。
西「勉強、教えてくれありがとう!こうやって東京に来られたのも夜月さんのお陰だ。きっとあの勉強会がなかったら、赤点取ってた…」
私は教えただけだ、とか別に…とかそんな事を言われるだろうなと思っていた。
『…そう。』
俺はそう発した夜月さんの顔を見て…
『みんなの力になれたなら、よかった。』
自分の顔が赤くなっていくのが…わかった。
夕日を背にしているせいで少し暗く見えたその顔は…
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続き
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鈴の音色2.5
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作者名:極東華梛魏 | 作成日時:2021年8月2日 20時