第3話 ページ3
__Eiji side
プシュ、という小気味いい音が鳴る。
ビールを煽りながら、向こうで繰り広げられているやりとりを眺めた。
「俺のことはみっくんって呼んで!!ライン交換しよ!」
「させねぇよ!離れろ!」
「…あの、僕のことはリクヲでもりっくんでも好きなように呼んでくれていいから…あ、その、Aちゃんって呼んでもいい…?」
「あー!お前抜け駆けすんなー!」
そんな争いを、やっぱりにこにこしながら見ているAちゃん。
笑顔を貼り付けたみたいな子だな、と思う。なんか、ちょっと違う。
なんとなく気になってチラチラ見ている俺の視線に気づいたのか、Aちゃんは俺の方に近づいてきてテーブルを挟んで向かいに座った。
「ふふ、賑やかですね」
「うるさいよ、いっつも」
「楽しそうです」
ここでもにこにこと愛想のいい笑みをたたえている。
「飲む?」
「あ、私お酒あんまり好きじゃなくって…」
「嘘でしょ、ほんとは結構好きだったりしない?」
「…え?」
こんなことを言っても、一切口元の微笑を崩さない彼女。いつまでもこの表情のままなのが少し不気味に感じるほどだ。
「…なんかうさんくさいね、Aちゃん」
「…は?」
一瞬でいままでのにこやかな表情を消したAちゃん。
勝った、と思った。
.
506人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あや(プロフ) - ぜひ!ぜひ!ぜひ!続きを!!更新待ってます!! (2018年8月5日 22時) (レス) id: 5116ee690c (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - ☆ルナ☆さん» あと少しですがお付き合いください!(((o(*゚▽゚*)o))) (2017年11月29日 23時) (レス) id: fd69086671 (このIDを非表示/違反報告)
☆ルナ☆(プロフ) - キュンキュン/////(((o(*゚▽゚*)o))) (2017年11月29日 0時) (レス) id: 915f053575 (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - Cさん» コメントありがとうございます!!これからもキュンを追求していきます…! (2017年11月24日 18時) (レス) id: 2a7f43fe4e (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - 冬春@アバ小説更新中さん» こっちも嬉しいです…!これからもお楽しみください〜! (2017年11月24日 17時) (レス) id: 2a7f43fe4e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:タバタ | 作成日時:2017年11月6日 15時