2.決断 ページ6
武装探偵社では、緊迫する空気が流れていた。
通常業務に励む筈が、皆上の空。
国木田がお灸を据えても、空気は治らなかった。
“Aがポートマフィアの手に渡った”
その話題で探偵社内は持ち切りだ。
社長室では太宰、福澤、独歩の3人がいた。
「ポートマフィアの素敵帽子君が、遂にAの存在に気付いたんだ。
このまま此方も動かなければ、ポートマフィアにAを奪われてしまうよ?」
乱歩が息を吐くように呟いた。
「先日、一時的に協定を結んだが…矢張り、ポートマフィアの戦争は避けたい。」
福澤が腕を組みながら言った。
「然し、マフィアはAの未来を予言する能力を口から手が出るほど欲しがっているでしょうねぇ。
其れに、元々ポートマフィアの人間。
裏切り者は生きて返さない。」
太宰は目を細めた。
「並ばどうする太宰」
乱歩が聞いた。
「ポートマフィアには、Aの捜索という任務も有りましたが…もう1つ目的が有ります。
正真正銘の裏切り者の捜索。そして、Aを殺.そうとした張本人。
そこが共通点かと。」
万邦ふさがりの中、決断を降すのは早かった。
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作者名:花蓮 | 作成日時:2019年12月31日 11時