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自己犠牲は伝わらない ページ22

パァン




銃声は空高く響き渡る。






血塗られた…花









はいない。









打つと同時に、花は優しく包まれたまま、床に横になっていた。






突き飛ばされた。








花がゆっくりと目を開ける。








太宰も中也も驚いて、唇から声が漏れた。








「なんで…ぇ」








花は弱々しい声を振り絞って呟いた。









優しい…若草色の瞳。








白いリボン。









煉瓦色の髪。







その人物は、息を切らし、髪をぐしゃぐしゃにしていた。







『待って…!




この子…は…悪くない




自己犠牲なんて私が許さない!!





ちゃんと……伝えなきゃ』









太宰と中也は現状に驚き、目を白黒させている。







「手前…!なんで…記憶は…」









聞きたいことだらけだ。





4年間の溝を埋めたいのに埋まらない。






もどかしい思いは積もる。









『大丈夫。全部、思い出した』








Aは身体を起こしながら言った。









「何故、彼女を庇うんだい?」









太宰は目を細めた。








“私が死んだ方がマシだから”







“必要とされたいから”








そんな自損心丸出しの言葉は言わせない。それこそ、自己犠牲、自己満足に過ぎない。









然し、Aは裏腹だ。







『私とこの子は…





























血の繋がりがあるから。』






「血の…繋がり?」






「何を言っているんだ」






中也、太宰は驚きが隠せなかった。


然し、Aの真剣な顔、不安そうな表情から嘘を着いていないことはすぐに分かった。





『私は、ブルードについて調べている時に分かったの…。



姉妹ではないよ。




私達は…』

くだらない過去の記憶→←*



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作者名:花蓮 | 作成日時:2019年12月31日 11時

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