不服なモノよ ページ19
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｢皆、能力に頼らなければ、戦えない者ばかり。
言わば、掻き集めの様な人達だね。｣
気がつけば黒服の奴らは倒れていた。
異能ばかりに頼り、体術など技術の無い者ばかりで、太宰が少々頭を使えば次々と自ら倒れる。
正直歯応えが無い。
｢あらら、全員…だらし無い。
まァ、頑張って掻き集めたのに勿体ないの事実。｣
“ルト”と呼ばれていた女が来た。
｢嘗て、ポートマフィアで最年少幹部だった貴女が目の前にいるだなんて…光栄というか恐れ多いというか…｣
太宰にはおちょくっているようにしか聞こえなかった。
恭しい態度でもなく何処か冷笑な顔を浮かべているルト。
｢君がこの人達集めたの？
体術中堅以下の私でさえ何とかなるだなんて…泣ける程の人手不足じゃないか。｣
｢えぇ。元々“チンピラ”なんて呼ばれる程の小さい組織ですから。
まァこの件が遂行されたあかつきに、大きくブルードは前進します｣
“ポートマフィアを倒すこと”
ポートマフィア、幹部、中原中也が命を落とせば、反乱は確実にポートマフィアで起こる。
その後_どうするつもりか…。
｢って事で｣
ルトは俊敏に銃を構え、太宰に向かって打った。
太宰は物陰に隠れ避けた。
｢私は無能力者です。無能力者目の前にして太宰治さん。貴方も無能力者に等しい。
そして、何も持っていない丸腰の貴方にとって銃を持つ私は______脅威。｣
ルトは何かを思いっきり太宰に向かって投げた。
｢(手榴弾だ…！)｣
すぐさま、違う物陰に隠れるが風圧で身体がうき、地面に転がった。
そして、ルトは太宰に詰め寄る。
｢呆気ない…｣
ルトは引き金を引こうと手をかける。
｢太宰!!!｣
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作者名：花蓮 | 作成日時：2019年12月31日 11時
