大切だと伝えるには心苦しい (ページ15)

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5．羊と蝶ページ15

｢備えあれば憂いなし。

後は敵がどう動くかだ。｣

無数の黒いコートに身を包むもの達。

真ん中にいる奴が口を開いた。

倒れているマフィアの構成員。

強さを示すと言わんばかりだった。

黒いコートは新ブルードのシンボル。

近ずいてきた2つ足音は目の前に来るとたちまち止まった。

｢マフィアの武器庫で好き勝手やってくれるとは…

いい度胸してんなァ？｣

口は笑っているが、目は鋭い刃物の様に殺意を込めて睨んでいた。

｢嗚呼、ポートマフィア幹部、中原中也…直々だなんて…

なんて光栄なことか…！

然し、もう1人の方は…武装探偵社でしょ？

太宰治…ポートマフィアに戻る気になったの？｣

｢真逆…理由は分かるだろう？｣

太宰は煽る様に言った。

｢嗚呼、成程。

数年前の事…か。

楓野花がスパイでマフィアに忍び、それがバレたから殺．そうとした…復讐か。

然し、生きているんだろう？

此方としては恥ずべき失態だが…

生憎、準備も確りしていなかったし仕方が無かった。

だから、こうして準備をしてまた来ているのだよ。｣

｢並ば、俺が先に手前を地獄へ葬る。｣

言った瞬間大きく拳を振るった。

然し

それは水の壁によって遮られる。