番外編(バッドエンド2ー3) ページ36
有栖side
「…そうだよ。私はここにそういう理由できた。」
「でしょ？なら…」
「でももう違う！貴方の為に死ぬみたいになるのは、絶対嫌！」
「…ふーん。」
Aの顔から笑顔が消えた。
影がかかっていて、ゾクッっした。
「何よ…」
それでも私は臆しないフリを続けた。
私がこいつを標的にした理由はコイツの罠にだけじゃなかった。
単純に、コイツのことが最初っから好きではなかった。
私のお兄ちゃんは、コイツのために外国に旅立ってしまった。
泣きながら引き止める私をあやしながらも、外国に行ってしまった。
それが許せなかった。
お兄ちゃんの一番が私じゃなく、コイツに移ってしまったことに腹が立った。
お兄ちゃんは、今家にいる。
コイツの事を大事にするお兄ちゃん。
でも、お兄ちゃんは騙されてたんだ。
「ねぇ、
春日野翼って覚えてる？」
そういうとAはピクリと反応した。
やっぱり…
「私の事だけ、フルネームで呼んでたのは、それが理由でしょ。」
「うるさい。」
Aは私の方を睨む。
やっぱり、お兄ちゃんはこいつの本性を知らないから守るとか言ったんだ。
じゃなきゃ、お兄ちゃんがこんな奴のために…！
「あんな奴、僕は大っ嫌いだ。」
「黙ってよ、アンタのためにお兄ちゃんはっ！」
「はいストップ。」
そう言って私の口元に手を当てたのはお兄ちゃんだった。
いつの間に、そう思ったのはAも一緒なようで口を少し開けて、固まっている。
「やぁ、A。」
そうお兄ちゃんが声をかけると、
ハっと我に返り言った。
「僕の名前を、お前が気安く呼ぶな。」
「嫌だなぁ、俺とAの仲だろ？」
「黙れ、もう僕はお前なんか信じてない。人間なんて、兄貴以外、信じてやるか…！！」
「兄、貴…？」
「ﾊｯ)」
Aは、しまった、という顔をした。
言ってはいけないことだったのだろうか。
「…あの人は信じちゃダメだよ。A。」
お兄ちゃんは、Aの兄貴について何か知っているようだったが、それを話すような素振りはなかった。
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かなテツ(プロフ) - 朏素晴さん» ありがとうございます！更新が最近遅くなりつつあるので取り戻していこうと思います！ (2017年6月28日 17時) (
レス) id: b6068ff8e5 (このIDを非表示/違反報告)
朏素晴(プロフ) - バッドエンド１面白かったです！！２も楽しみです、更新頑張ってください！ (2017年6月26日 23時) (レス) id: 1d9fa3eb76 (このIDを非表示/違反報告)
かなテツ(プロフ) - 赤葦Loveさん» ありがとうございます！応援に応えられるように頑張ります！ (2017年6月10日 6時) (レス) id: b6068ff8e5 (このIDを非表示/違反報告)
赤葦Love - 更新頑張ってください！応援してます！！ (2017年6月4日 17時) (レス) id: 16de3291a2 (このIDを非表示/違反報告)
かなテツ(プロフ) - 凛々さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2017年5月15日 6時) (レス) id: b6068ff8e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かなテツ | 作成日時：2017年3月8日 8時
