2話*不思議な図書館* ページ4
今日もカッターナイフだった。
別に俺は痛いとも思わないし何も思わない。
そう言えば、何年声を出してないだろう。
そうだ。最後に声を出したのは確か小学校の卒業式の返事みたいな感じのものだ。
私が好んで声を出した1番最後は多分小3の時。
苛められ始めたころだな。
小3の中旬になると「飽きた」んだ。
そのころから自分で望んで声を出していない。
苛められる痛みも小4の事には忘れた。
痛みでも声をあげることが無くなった。
アイツらはそんな表情も言葉もない人形を切っているんだ。
今日は右足を集中攻撃でやられた。
俺も今日はいつもの通り午後の授業をさぼり自分で手当てをする。
今日はちょっとひどかった。
右足があまり動かない。
まぁ良いけど。
使えなくても困ることは無いし。
バイトに支障が出るかもしれないけど無理やりやれば走れる。
俺はそんなことを思いながら図書館に向かった。
今日は親父が競馬で金を摩ってくる日だ。
明日まで帰ってこない。
バイトの始まる4時まではやることが無い。
だから図書館へ行く。
俺はあんな生活をしているためか自由な時間に何をして良いのか分からない。
だから図書館だ。
本は無言で返却カウンターに置き本棚を見る。
≪○○の名言集≫…興味ない。
≪貴方も今日から人気者ッ♪≫…無理だ。
≪僕と一緒に旅をしよう≫…断る。
≪世界の風景≫……パラ(ページをめくる音)…見たことある風景が多すぎる
そうこうしていくうちに1冊の方にたどり着いた。
≪トリップ≫
それだけが書かれた本だった。
「読んでみるかい?」
ふと声をかけられた。
「それは古ぅい本でね、処分しようと思っていたんだ。…貰ってくれるかい?」
トリップって確か変な世界にワープみたいなのするんだよな。
(そういう事は知らないようで←)
「貰ってくれるかい?」
再度そう言われたので俺は頷いた。
無表情のまま。
ふと気づくと4時前だった。
バイトに遅れる…
「さ、君も時間のようだ。それは家でゆっくり読むといいさ。それはもう…君の本なんだから」
そう言うと俺に本を押し付けてどっかへいってしまった。
俺は何も言っていないが。
取りあえずその本を鞄に終い図書館をでる。
郵便局のバイトを終え、閉店後掃除のバイトも終える。
今日は夜の店は休業だ。
なので家に帰って本を読む。
こういう日の俺の過ごし方だ。
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魔法人(プロフ) - わかりました! ありがとうございます!! (2015年6月25日 23時) (レス) id: 9780a0b86d (このIDを非表示/違反報告)
月夜見(プロフ) - 魔法人さん» 只今確認してきました、矛盾申し訳ありません。マネージャーは夢主と同じ年齢という設定になっておりますので、3年生が正解となります。申し訳ないです!! (2015年6月25日 21時) (レス) id: 147be326d2 (このIDを非表示/違反報告)
魔法人(プロフ) - あのこれってどっちが正しいんですか? 20話のマネージャーの学年が1年になってるのに人物紹介の時は学年が3年生になっててどっちが正しいんですか? (2015年6月25日 1時) (レス) id: 9780a0b86d (このIDを非表示/違反報告)
奏(プロフ) - 雪比奈loveさん» 了解です('◇')ゞ コメありがとうございます(>_<) (2013年8月5日 16時) (レス) id: c7e9827f5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かなで | 作成日時:2013年7月29日 18時