∞虹色の憂鬱∞２ (ページ38)

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「どうする？言ってみる？」
「はい、言います。」
八雲に促されて奏が返事をする。
「おぉ。じゃあお願いします。」
｛ＣＭのあと、今井奏さんの夢があきらかに？｝

―都内某スタジオ楽屋―
「アルコさ～ん、スタンバイお願いします。」
そこにスタッフが呼びに来た。
「タイミング悪っ。」
「めっちゃ気になるやん。」
永蔵の言葉に岡安が頷く。
「横峯くんは奏の夢知ってるんすか？」
財前が横峯に訊く。
「当然や。」
「じゃあ白石くんは？」
今度は白石に訊いてきた。
「一応…知っとる。」
「知ってるのって二人だけ？」
こんなに前のめりの財前は珍しい。
「俺、知らん。」
岡安も。
「俺も。」
永蔵も。
「…僕も。」
市丸も知らないらしい。
「そんなに気になるん？」
「めっちゃ気になる。」
横峯の言葉に財前が食い気味に答える。
「ほんなら俺、この番組録画してるし。後で見せたるわ。」
「もしかして、お兄様…奏の出てる番組全部録画してるんやないでしょうね？」
「は？当然やろ。っていうかマルにお兄様呼びを許可してへんで。」
「いろいろツッコミたいねんけど、時間ないから行こうや。」
白石はため息をついてスタジオへの廊下を進みだした。