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ある日の京都府警本部。
お使いで訪れていた柊木樹里は、女子トイレの個室の中でそっとスマホの録音アプリを起動させ、赤く染められたエリアをタップした。
そして自分以外の気配がトイレから消えていくのを確認して、そっと扉を開ける。
鏡に映った自分は、何とも情けない表情をしていた。
しかも、そろそろ定期連絡の時間だ。
朝晩の送迎と定刻に連絡を取り合う。
この二点が不自由な警護生活を嫌悪する樹里に刑事部長が配慮し、提案してくれた護衛方法だった。
(今の状態で彼にいつも通り対応することができるだろうか?)
少しだけ狼狽えるが、それでも冷静にスマホを操作して対処ができるのは蓄積されてきた教訓からだろう。
依然として残るモヤモヤした気持ちを抱えながら、樹里は科捜研に向かった。
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作者名:kanade | 作成日時:2022年8月27日 17時