菅原くんに片想い【菅原孝支】

片想い8 ページ10

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今日の授業が終わり、残るは委員会のみとなった。




朋香に相談したのはいいものの、図書室へ向かう足取りは重い。




菅原くんは許してくれるだろうか。


また普通に話しかけてくれるだろうか。




そんな不安ばかりが頭の中でぐるぐる回る。




気付けばもう図書室に着いていた。




早くなる鼓動を落ち着かせるために、深呼吸をする。




大丈夫、大丈夫。




よし、と意気込んで図書室へ入った。







菅原くんが座る席を見ると、まだ彼はいない。




それを確認したくらいで、ほっとしてしまった。




「三上さん？」




不意に呼ばれて、ぴくりと肩が跳ねる。




振り返ると、図書委員長が不思議そうにわたしを見ていた。




「これ、4組の当番表。

大丈夫？ ぼーっとしてるみたいだけど……」


「だ、大丈夫。プリントありがとう」




プリントを受け取り、自分の席に着く。




「はぁ……」




他の人も心配するくらいぼーっとしてたんだ。




ダメだな。

このあと菅原くんと話さないといけないのに。




うつむいていると、前からガタッと椅子を引く音がした。








……菅原くんだ。




どうしよう、本人が前に来た。




やることはわかってる。


まずは謝らないと。




だけど、全然行動に移せない。




早く、言わないと…！




「すが…＿＿」
「委員会を始めます。起立！」




あーあ…

ちょうど委員会が始まってしまった。





……わたしの意気地なし。




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