菅原くんに片想い【菅原孝支】

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高校生最後のクラス替え。




密かに願っていたことが現実になって、最初の方は頬が緩みっぱなしだった。




大地にまで「ちょっと怖い」って言われてるくらいだったし


よっぽどニコニコしていたんだろう。




それくらい彼女と同じクラスになったことが嬉しくてたまらなかった。




それに、部活も勉強もいつも以上にやる気が出てきて。


毎日が充実してた。




そんなとき、各委員会に入る人を決めることになった。




1年のときに一回やったきりでやってないけど、特に入る気は全然なかった。




けど…三上さんは、図書委員に入った。




だから




「もう一人図書委員に入る人ー？」


「はい」




俺は思い切って同じ委員会に入った。




理由は簡単。


彼女と話すきっかけが欲しかったから。






…単純すぎて笑っちゃうけど。




委員会を通して、俺は積極的に三上さんに話しかけた。




オススメの本が面白かった、とか。


昨日の夕ご飯はカレーだった、とか。


部活ですごい一年生が入ってきた、とか。




たわいもない会話だけど

楽しそうに聞いてくれるので嬉しくて




自然と笑顔になる。




「スガー、清水が呼んでる」


「おー……今行く」




大地に言われ、清水のところへ向かう。




そのとき、彼女は少しだけ寂しそうな顔をした。




それがなんだか嬉しくて、胸がきゅっと締め付けられるような気がした。




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