お客様、忘れ物です_JN_ (ページ11)

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忘れ物10 ページ11

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｢おはよ！ギリセーフ？！｣

『うん、早くタイムカード押さないとあと1分』

バタバタと裏に走っていくミンギュを横目に、イートインスペースの机に伏せているお兄さんを見る

あぁ、これはもう完全に寝てるな…

｢間に合ったー！……えぇぇええええ？！｣

『え、なにうるさい』

｢なんであの人居るの…｣

事の経緯を説明すると、呆れた顔でお兄さんを見るミンギュ

呆れるのも無理は無いか。

退勤時間を過ぎていたので、私もタイムカードを押して帰る支度をする

｢あの人置いてくの…？｣

『友達が来た時に連れてってもらいなよ』

｢いやいや…気まづいって俺が｣

はぁ、とため息をつき、面倒臭いけど私の為に来てくれたんだ。とりあえず起こそう

『あの、私もう帰りますよ』

｢……ぅわ！寝てた？！ごめん〜！｣

『いや、別にいいですけど。私もう帰ります』

｢そっか！じゃあ僕も〜｣

ミンギュにお疲れ、と一言挨拶をしてお店から出る

そのまま大学へ向かうのかと思ったけど、通り過ぎていくお兄さん
さすがにずっと起きてたから今日は行く気にならないか。

そんな事を考えながら歩いていると、私の家の前に着いた

……なんでこの人まで居るの？

｢お姉さん、大学終わる時間まで一緒に居てもいい？｣

『なんで？』

｢ウォヌとスニョンとジフンとシェアハウスしてるんだけどさー、鍵忘れちゃった！｣

『……』

ネカフェでも行けば？と、喉元まで出た言葉を飲み込む

深夜帯だから来てくれとは頼んでいなくとも、私の為に来てくれたのは事実だし、実際暇になる事もなく助かった

『大学が終わる時間までですよ…』

｢やったー！ありがと〜｣

おじゃましまーすなんて呑気に花歌を歌いながら部屋に入るお兄さんに、ため息が出る

ミンギュ以外の男の人が入ったことの無いこの部屋

おめでとうございます。2人目のお客様です

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