貸出期限は3ヶ月_WN_ (ページ9)

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期限8 ページ9

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そして土曜日9時58分

ウォヌさん、約束覚えてるかな？もし忘れてたらどうしよ…なんて思いながら店の前でソワソワする私

｢約束通りの時間ですね、Aさん｣

『わっ！！ウォヌさん、覚えてくれてたんですね、』

｢そりゃあデートだし。｣

デート……。デートだと思ってくれている事に私は喜びを隠せなくてニヤニヤしてしまう。

とにかく、目的地へ向かおうとスマホのナビをセットする
電車で4駅、その後10分ほど歩けば到着だとウォヌさんに伝え、駅へ向かう。

『あの、デートだと思ってくれてたんですね。』

｢3ヶ月で好きにさせるって事は、デートじゃないですか？｣

『た、たしかに…』

改札を通りながらそんな会話をした

あれ？焦ってて土曜日って言ってしまったけど、お店は？と今更気になり始め、隣に座って電車に揺られているウォヌさんに聞く

｢あぁ、閉めてきました。
なんせデートに誘われちゃったので｣

『何も考えずに誘っちゃって…すみません。』

｢最初に言ったでしょ？お客さん全然来ないから大丈夫です｣

ニコッと笑いかけてくれるウォヌさん
それは反則だろぉ…となりながら、暫く他愛もない会話をして電車を降りる

10分程歩くと見えてくる【ネコカフェ】という看板

中へ入ると受付があり、奥にはたくさんの猫ちゃん達

｢ネコカフェ…？｣

『あれ、私もしかして言い忘れてましたか？』

｢今知りました｣

私の悪い癖。自分が確認して満足してしまったみたいだ。
ごめんなさいと一言謝ると、大丈夫だよと言い奥へ進んで行く

…

…

…

『もしかしてウォヌさん……ネコ好きですか？』

｢え？あぁ、はい。分かります？｣

『そりゃもうとっても…。』

いつもの低音ボイスからは想像のつかない高い声を出して猫と戯れるウォヌさん

これが……ギャップ萌えってやつか！！

ネコカフェに誘ったのは案外正解だったなと、これ以上考えるのはやめて私も猫達と遊ぶ

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