貸出期限は3ヶ月_WN_ (ページ6)

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期限5 ページ6

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今日は特に用事もないので町をぶらぶらしながら食料調達

この公園懐かしいなぁ、と思い出に浸りながらスーパーを目指していると、前には見覚えのあるシルエット

『あれ、本屋さん！』

｢まさかこんな所で会うとは…少し照れくさいですね｣

『あー、なんか分かります笑
普段お客さんとして来てる人にプライベートで会うのって、なんだかちょっと違和感ですよね』

そうですねと照れ臭そうに笑う本屋さん
どんな姿もカッコイイなんて…

『あの…もし時間があったら、うち来ませんか？』

｢…え？｣

おっと、これじゃあまるで下心のある奴みたいじゃないか

本屋さんもどういう事？と言わんばかりに不思議そうな顔でこちらを見ている

『あ、ごめんなさい！変な意味じゃなくて
うちのおばあちゃんが残した本が沢山あって……本が好きだと言っていたので是非読んで欲しいなと…』

｢はははっ！そういう事ですか
じゃあ……お邪魔しても良いですか？｣

こうして突然うちに来ることになった本屋さん

本当に変な意味はないけど…少しだけ、ドキドキしている

家へ向かいながらようやくお互いの自己紹介をした
彼はウォヌさんというらしい

それからはおばあちゃんの話や、本の話を沢山した

あっという間に着いてしまった家の書斎に招き、お茶を出す

｢ここ…天国ですね｣

そう真顔で言うウォヌさん
やめて……真顔で天国やめて……

｢大丈夫ですか？震えてる…｣

真顔天国を笑わないように我慢をしてるんです…なんて言えるわけがないので

『ちょっと寒かった…かも？』

｢冷房付いてないみたいですけど…風邪ですかね｣

しまった、今は真夏で冷房もかけていない

『あ、気のせいでした！
それよりどうぞ！好きな本読んでください！』

そう誤魔化し、本を勧めた

ウォヌさんって面白い人なのかも。

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