貸出期限は3ヶ月_WN_ (ページ2)

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期限1 ページ2

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街角にある古本屋さん

小さい頃、よくおばあちゃんに連れて行ってもらった

年寄り夫婦がいつも仲良く本の整理をしていて
いつかこんな夫婦になりたいな〜、なんて思った事もある

先月、おばあちゃんが亡くなった

うちの両親はマイホームを持っている為、おばあちゃんの家は売るという話になったけど、お母さんがどうしても反対した

そりゃあ自分の生まれ育った家を手放すのは誰だって寂しいだろう

そして、一人娘の私が住めば良くね？とお母さんの案に、父も賛成

だけど、私が1人で住むには広すぎじゃないか……？

まあ、そんな事言っても変わらないし、おばあちゃんの家は私も好きだったから悩むこと無くOKした

『あの古本屋さん、まだあるのかな〜』

荷物の搬入が終わりある程度片付いた頃、古本屋さんを思い出した

私は昔から本が好きだった

おばあちゃんの家にあった大きい本棚にあった本達のほとんどはお母さんが持って行ってしまい、自分の本を入れてもまだスペースが余るほど

もしあの古本屋さんがあるなら、ついでに買ってみよう

そう思い、家を出た

おばあちゃんの家から歩いて10分

見慣れた看板は少し色褪せてしまってるけど、未だにお店がある事に安心

チラッと中を覗いてみると、人がいる様子はなかった

昔ながらの引き戸に手を掛けてみると、開いているではないか

『お邪魔しまーす』

と、少し大きい声で挨拶をしてみると、カウンターの奥からひょっこりと頭が出てきた

｢すみません、今手が離せなくて…
お店の中好きに見て行ってください｣

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