番外編5 先生(センラさん)の誕生日! そのに ページ34
そんなことを話していると保健室の扉が開いた。
『うげ。』
変な声が漏れた。でもそんな事を気にしている場合じゃない。逃げなきゃ。
ぱっと見えたスリッパの色は青色。私の学校は学年によってスリッパの色が違って、1年は黄色。2年は赤色。3年は青色という風に色が変わっている。そして、青色のスリッパだったということは私と同じ学年の生徒。
とりあえずその場から立ち去ろうと立ち上がって足早に逃げようとしたら腕を掴まれた。
『何してんですか。離せ。掴むな。』
凌にそう言う。
凌:「どこ行くの?」
いや、どこにってとりあえず逃げる……って言おうと思ったけど口が動かない。女子生徒集団が近づいてきた。なんで掴んでるの。もう離して本当に。
「あっ。Aちゃん!久しぶり!元気だったぁ?」
マジ面倒くさい…。
『あ、うん。元気だったよ。』
とりあえず笑顔を作って対応する。声も一オクターブ上がってる。
猫かぶりとかいう誰かさんの声が地味に聞こえたけどそんなこと言ってる場合じゃない。
「その男の子は?彼氏さん?イケメンだね!」
なんでこいつの彼氏にならなきゃいけないわけ?って叫びたくなったけど声を我慢する。
『あ、この人は私の弟なの。ね?』
相変わらず満面のスマイルでそう言いながら凌にアイコンタクトをとる。弟っていうのは間違ってないでしょう。双子だけど。どっちでもいいよこの際。
凌:「あ、うん。」
「へぇ〜。名前はなんていうのぉ?」
凌:「凌です。」
「凌くんって呼ぶね〜。今度一緒に遊ばない?カラオケいこーよ!もちろんAちゃんも!」
これってOKしちゃだめだよ。絶対に凌のこと気に行ってるパターン。私のことは正直どうでもいいって思ってるパターン。絶対OKするなっていう目線を送っているとほかの人の声が聞こえた。
セ:「ほら。早く授業いかんともうチャイムなっとるで?」
「え〜!マジ?!ならまたね〜!」
そういって女の子たちは去っていった。
姿が見えなくなるとその場にへなへなと座り込んでしまった。
『もうほんっとうにいやだ…。なんでこんなにコミュ障?うざいって思うのは悪いこと?もうマジで嫌だ。』
掌がなんだか痛くて見てみると握りすぎて爪が皮膚に食い込み微妙に血が出ていた。
セ:「大丈夫?一回保健室は入り?」
『はい……。』
凌:「なんかすいません…。」
セ:「そういうのええから。一回入り。」
重い腰を上げて保健室に入った。
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華奈(プロフ) - 沙綾さん» こちらこそコメントありがとうございます。ちゃんと伝わりましたよ!こんな私の小説で泣いてくださる方がいるなんて世の中すごいですねww沙綾さんの助けになれたのなら本当に嬉しいです。辛い時の話し相手ぐらいになればぜひコメントくださいね。ありがとうございます。 (2018年11月24日 23時) (レス) id: c708660bae (このIDを非表示/違反報告)
沙綾 - 改めましてこの小説を書いてくれてありがとうございます。長文すいません。本当に本当にありがとうございます。長文失礼しました。 (2018年11月24日 22時) (レス) id: 9d50b1e079 (このIDを非表示/違反報告)
沙綾 - ること、歌い手さんの言っていたこと、一つ一つに感動しました。私と同じような体験をした人はいるんだなって思いました。語彙力なくてごめんなさい。私の言った言葉が少しでも伝わればいいなと思います。 (2018年11月24日 22時) (レス) id: 9d50b1e079 (このIDを非表示/違反報告)
沙綾 - はじめまして、さあやと言います。まだ小説を読んでいると中なのですがその途中で作者のお部屋を読ませていただきました。実は私も不登校です。私もいつも死にたい気持ちばかりでした。そこに現れたのは華奈さんです。華奈さんの小説を読んで何回も泣きました。書いてあ (2018年11月24日 22時) (レス) id: 9d50b1e079 (このIDを非表示/違反報告)
81 - 自分はこれくらいしか出来ませんが画面越しで見守ってますね笑沢山書いてしまってすみません!華奈さんもさかきちさんもお疲れ様でした! (2018年10月9日 0時) (レス) id: 7978039c6d (このIDを非表示/違反報告)
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