＃381 新事実 ページ7
Aside
luzくんが怒鳴って目が覚めた。今までのはただの夢だったのかな…。いや、今まで現実から目を背けてただけか。
へなへなと床に座り込んでしまった。
初めて私のお母さんの話をした…。luzさんの言う通り。現実を見なきゃいけない…。
でも、簡単にできることじゃないんだよね……。
luzさんは私の顔を見れる位置に座って話し始めた。
luz「なら、深月ちゃん話したんやから、俺のこと、悠のこと話すよ。」
今まで何も聞かなかった悠のこと。
聞くつもりもなかったけれどluzさんから話してもらえるのならと思って頷いた。
頷いたのを確認するとluzさんは話し始めた。
luz「俺の親たちは昔っから喧嘩ばかりでまあいい思いをしたことは一回もない。今は別居状態なんよ。父親は一人で大阪おるよ。」
ああ。悠も一人だったのかな…。そんなことをふと思った。
家でも学校でも辛いことだらけだったのかな…。
luz「俺も高校卒業してからは東京で元々独り暮らしやったんやけど悠と母親が来てからは俺がおった家に住むことになったんよ。」
そうだったんだ…。luzさんも相当辛かったのかな…。
せっかく独り暮らしで来てるのに…。それとも親がいた方がいいのかな…。分かんないや。
luz「悠と母親がこっちへ来たのは悠がちょうど中学生になるとき。まあでも入ってすぐに不登校になってしもうたんやけどね。多分新しい環境になって馴染めんかったんやないかと思う。俺もそこまで悠と話しをするわけやないしね。ほぼ会話はゼロといっても過言やない感じやった。」
なんかわかった。悠も並大抵の理由じゃないことはなんとなく分かった。いじめられていた感じでもないのは分かっていたし…。家で何かあったのかなって。
luz「悠は家でもそこまで話さんかったし、母親との会話も周りの子に比べれば少ないと思う。転校した理由は俺がみんなで住むなら大きい家にしたかったんよ。それでちょうどまふくんのところの隣が空いてるっていう話を聞いてそこに引越ししたっていう感じ。』
まあ、それはしょうがないよね…。引越しした件については…。元々独り暮らしだったんならluzくんの家だってそこまで大きくなかったんだろうし…。
luz「そのせいで深月ちゃんと学校離れてしもうたのは本当に申し訳なかった。今も学校に通ってはいるけれどそこまで楽しい感じやないからさ…。」
最近はそこまで会えてなかったけれどそんなに元気じゃない気もしたしな…。あんまり聞かなかったけどね…。
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