＃412 black or white？ ページ38
Aside
『ならさ……そろそろ想くん来るかもしれないし…。』
ずっと抱きしめられていたからもう離れてもいいだろうと思いそう提案する。
天「だね。ならこれからMixするの？」
腕を話してくれて、翔兄ちゃんが涙を袖でグイっとぬぐい、そう尋ねた。
『うん。早くして新しいやつ録音したい。リビングでやるから話しながらしようかな？』
なんかどんどん投稿していきたいよね。まだまだ歌いたい曲沢山ある。
天「ならリビング行こうか。」
『うん。』
翔兄ちゃんのこと、ちゃんとわかってよかったかもしれない。
でも、まだ知れてないよ。朔のこと。貴方は
それとも
貴方のこと、まだ信じきれてない。
だって、信じられるはずないよね？
お母さんは”銃殺”だったんだから。
朔が得意なのは…銃剣類。
私、朔のこと、殺しちゃいたくなるぐらい憎んでるよ？
なんで、
でも、残念ながら私には朔を殺せるだけの技術も人を動かせるだけの権力も持ち合わせていない。
ずるいね。
私の今の目の色は何色だろう。
憎しみに染まってしまった”鮮血”の”紅”。
口元に笑みを浮かべてフフッと声が漏れた。
憎しみに染まると、自分を見失ってしまう。
そのことを、お母さんがいなくなってから初めて知った。
教えてくれてありがとう。お父さん。
私もあなたと同じ”人殺し”になるかもしれないね？
天「A？早くMIXするんじゃなかったの？何ぼーっとしてるの？」
我に返った。
Sou「なんかあった？」
心配げに私の顔を覗く二人に私は偽りの笑顔を作って微笑んだ。
『なんもないよ？Mixどういう感じにしようかな〜って。』
天「なにそれ。」
そう言ってみんなで笑った。
私は、いつもと同じように偽りの笑顔で笑っているよ？
さあ。最後のゲームの始まりだ。
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