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「...るくん。もうすぐ村上くん来るって。水 飲み?」

 


 
突っ伏していた彼の肩を優しく揺すり起こす声につられてそちらに目を向ける。


 
意外とすぐに体を起こすと返事もせず、出された水を一気に飲み干す。

 


 



ふとこちらに向けられた視線。

 


 


 
「...誰。」


 


ぼそりと呟いたその声がやけにハッキリと自分の耳に響く。

何も返さず視線を逸らすのもどうかと思い、ぺこりと軽く会釈して手元のグラスに視線を戻した。



 


 

「あの子、初めて来られたお客さんやねん。」

 


 
大倉さんが説明している声が聞こえる。

 



 

( あの子なんて言われる歳じゃないんだけどな )

 
 
なんて心の中で返しながらも聴こえていないフリ。




 



 


 

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作者名: | 作成日時:2017年3月21日 13時

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