松川サン、俺コッチ。【松川一静】

ストーリー＊33 ページ35

▽松川一静side




…さて、まずはどこを探そうかな。

松川サンがいそうなところ。

図書室。は、開いてないか。

じゃあ、体育館。なわけないな。


んー……。




「松川？」

「あ…岩泉」




廊下を歩きながら考えていたら、

岩泉と会った。




「俺もいるよん☆」

「…なんで？」

「え…泣」




もちろん、及川付き、

また、ややこしくなりそうな予感ー。




「どうしたんだよ？」

「ん、まぁいろいろネ」

「いろいろってなーに？」

「いろいろって…いろいろだよ」

「まんまだな、おい」




あー、早く松川サン探したいんですケド。




「まっつーん」

「なに」

「なんか焦ってるねー、急ぎの用事？」




及川がニヤリと笑った表情、俺苦手。

でもまぁ、見透かされてんなら言うっきゃない。

だって、こいつに適うやつなんて岩泉くらいだし。

俺お手上げ。




「人探しだよ」

「人探し？誰だよ」

「バカだね岩ちゃん。あの人しかいないでしょ！」




ね、まっつん？……違う？

まるで、そう言っているような目で俺を見る。




「…そーですよ」

「あ、やっぱりー？わーい、当たった！」

「じゃ、俺行くから」




そう言って、歩き出したとき。




「待って、まっつん！」

「あ？」

「俺がいればすぐに見つかるよ？」




……は？

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