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｢じゃあA、俺についてくるってことでいいの？｣
｢……まあ、命より大事なものはないからね｣
｢Aならそうするって信じてた｣なんて笑うきんときに、なんともいえない感情が湧き上がる。
一体いつから、そういう世界に足を踏み入れていたんだろう。
｢じゃ、初仕事といこっか。ほら、これ持って｣
後ろから覆い被さるようにして、きんときは私に刃物を握らせた。
｢そう、それで……この辺りにしよっか｣そう耳元に囁かれて、もう片方の手を取られたかと思えば、血みどろ男の首元へ。
……私は、何も悪くない。ただ生き残るためにやってるだけなんだから。
｢……これでAも、こっち側の人間だね｣
……結局、私たちは普通の世界じゃ生きられないのか。
｢ほら行くよ、A｣と微笑む、きんときの手を取って、私は一歩を踏み出した。
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