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綺麗な雫を瞳から零しながら、さくり、とクッキーを食む彼女。
⋯勿体ない。
彼女の涙が、勿体ない。
此の儘床に落ちて消えるなんて⋯
採集させてくれないだろうか
舐めさせてくれないだろうか
『彼がね⋯別れよ、って⋯きら、い⋯って⋯ｯ！！
私は、価値がないって、無能は、いらないって⋯やっぱ、私って⋯、何やっても、駄目なのかなあ⋯
期待、しちゃあ⋯駄目、なのか、なぁ⋯⋯』
今にも溶けて消えてしまいそうな声
細く美しい声は、俺にだけ向けられている
紅潮する頬を隠すため、彼女を抱きしめる
｢A、俺はそうは思わへんよ
相手の見る目がなかっただけや
Aは本間は有能なんに⋯何やっても駄目？⋯んな事言わんといてや
少なくとも、俺はAに元気と希望を貰っとるよ
俺は、ずっとAを愛しとる
Aには価値がある。いなくなってもうたら、俺、死んでまうかも
そんくらい、素敵な女性や。俺が今まで知り合った中で、いっちばん⋯可愛くて美人で優しい、女神様や｣
そう言うと、何かが決壊したように大声で泣き始めた
そんな彼女の背中を擦りながら、やっと自分の気持ちを少しでも伝えられたことの
嬉しさを噛み締める
⋯此の儘、私とずっと一緒にいてくださいね
＿
『エーミール、行こ。』
｢今行きますから、待ってて下さい！｣
またもや私の手を握り、早く早くと急かす彼女
でも、前回とは状況が違うんです。
『だって付き合って初めてのデートだよ？楽しみ過ぎて昨日寝れなかったくらいだもん。ほらほらー早く早く！』
｢⋯ふふっ、はいはい。｣太陽の光を得た向日葵の様な笑顔を私だけに見せる彼女
｢最近、調子良いですね｣
『んはっ！そうなの！！私にミス擦り付けてた女の子達の嘘がバレて、勤務態度とか今までの諸々全部重なってクビになったんだ
流石にクビは⋯って思ったけど、今まで以上に仕事がサクサク進んで、吃驚してる
やっぱり、ストレスって重要だね。あの子達には悪いけど⋯』
｢何言ってるんですか！元々あの人達が意地悪してきたんですから、因果応報ですよ！
優し過ぎるのも、駄目ですからね？
⋯あと、部長も降格したんですっけ？｣
『そうそう、セクハラ、パワハラに無能呼ばわりしてきた部長！あの人、同じこと他の人にも沢山してたらしくて、あっさり切られてた
可哀想』
｢可哀想とか思ってないやつですね｣
『だってさ？あの時は確かに私無能だったし
私にハラスメントなら許せたけど
他の人にも⋯ってのはねえ⋯』
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かな(プロフ) - みかん畑さん» ありがとうございます！皆様本当に素晴らしい作品をお作りになりますよね！私も実は楽しみにしてます (2022年7月14日 7時) (
レス) id: 849b27ce88 (このIDを非表示/違反報告)
みかん畑 - コメント失礼します！作品が凄く好きで見るたびに私はニヤニヤしてます！ (2022年7月13日 23時) (レス) @page10 id: b9db204dbc (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 宮 村 。さん» ありがとうございます！！後の参加者様はもっともっと素晴らしい作品をお書きになるので是非最後まで見てくださると嬉しいです！ (2022年7月10日 10時) (レス) id: 849b27ce88 (このIDを非表示/違反報告)
宮 村 。(プロフ) - 初コメ失礼致します!! もう好きすぎてやばい作品です(( (2022年7月9日 23時) (レス) @page4 id: e0cd2bb1c0 (このIDを非表示/違反報告)
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