【WT】歓楽街のワンナイト【ホストパロ】

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そんな姿を見るのは初めてでドキッとしてしまう。いつもは眠そうにしているぶるーくさんだが、矢張り賢いのには間違い無いのだろう。


「う〜ん……じゃあさ、僕接客するよ。ていうか、もし僕目当ての地雷ちゃんが居たら呼んでよ。はい、連絡先。いつもはAも受け取ってくれないけど今回はホストとしてじゃなくて営利目的だもん。良いよね？」

「あ、ありがとうございます……」


そう言われてぶるーくさんに連絡先を貰ってしまう。にこにことしているぶるーくさんに謎の圧を覚えて貰ってしまう。そうするとぶるーくさんはパッと手を離して卓の方へ向かっていった。


「あやかちゃ〜ん、待たせちゃってごめんね。でも、待っててくれてありがとう。今日は沢山お話ししよ？実はね、今日あやかちゃんに会えるかもって思って来たんだ。運命みたいだね」

「えっ本当！？私もぶるーくくんに会えると思って来たの」

「そうなの？へへ、嬉しいな。でもね、僕の事を待つとしても、あんまり待っちゃダメだよ。僕は多分あんまり此処に来ないから、あやかちゃんが他の男に取られるのが怖いんだ。本当は連絡先も教えたいんだけど、スマホ持ってなくて」


そう言って目を伏せるぶるーくさんを奥の小窓から見る。人狼とか絶対得意だろ。凄い演技力だと思うと同時に、今手元に持っている連絡先をまじまじと見つめてみれば、「Aにだけはトクベツ♡」と小さい文字で書かれていた。


「何見てんの……は？それぶるーくの連絡先じゃん。俺のは受け取らなかった癖に」

「っ、スマイルさん！？」


ぶるーくさんらしいなと思っていれば後ろから【スマイル】さんにぶるーくさんの連絡先を覗き込まれる。

白尾であるスマイルさんはまあ顔が良い。歌わないしシャンパンコールしないしアフターは行かないし遅刻するし。何なら指名されてるのに疲れたからと言ってお茶引きしてた事もあったし、「風呂入って来て良い？」なんてサービス中に風呂に入った事もあって、シャークんさん辺りに呆れられていた。

因みにこの店には、所謂夜の仕事もある。つまりは、奥にあるVIPルームに行けば好きなホストに抱いてもらえるのだ。まあ法外な値段だし私は絶対に手を出さないけど。なのでお風呂があるのだ。

所謂ぶるーくさん並み、いや、ぶるーくさんよりも勤務態度は不真面目だ。そんなスマイルさんがどうして此処に。

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