【WT】歓楽街のワンナイト【ホストパロ】

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……めっちゃ香水振りかけられてるんですが？？

起きてゲームして仕事に行こうとスーツに着替えようとすると甘い花の匂いがする……きりやんさんが愛用している香水の匂いが振りまかれていた。

まずい、匂わせになるのでは？物理的な意味でもそのままの意味でも。取り敢えず上からリセッシュを振りかける。5回くらいプッシュすれば匂いはリセッシュの方が優って着れるようになる。

開店の30分前には余裕で行ける時間設定にしている。取り敢えず今日はきりやんさんのガチ恋っぽい人には近づかないようにしよう、なんて考えながらWhite Tailsに入った。

他の内勤達も私よりも早く来ていて、忙しそうにしている。ホールの掃除は手が回っていないようだったのでモップを持って走り回る。

そういえば今日はシャークんさんの太客が開店と同時に来る筈だから急がなくては、と卓の準備をしていると、「お疲れ様」と後ろから声をかけるシャークんさんの声が聞こえる。


「……なぁ、なんか臭いんだけど。Aの匂いがしない」

「えっ……私、そんな体臭酷かったです？」

「違う。他の男の匂いとか、消そうとしてるその匂い。凄くムカつく」


そんな事言われても頑張ってリセッシュで抵抗したんだ。許してくれないかと思っていると急に首筋を噛まれる。人よりもギザギザとした歯であるシャークんさんに噛まれるとぶっちゃけとても痛い。首を抑えると生温いものが流れているのが分かる。これは血だろうか。初めて血が流れる程に深い傷を噛まれた事によって負った。

本当にこの人の中身サメなのでは？と思っていると、美味しそうだと舐めて来ようとするので流石にそれは恩人であるシャークんさんでもそのフェチは不味い。と止める。



「何するんですか……！？」

「……俺の物だって印付けただけだけど」

「痛いんですけど……？？」


偶にこの人は話が通じなくなる。私が痛そうにしているのを見て満足げに開店の準備をしに行ったシャークんさんの事が矢張り分からない。

絆創膏を貼ろうと思えば、「Aさん、ビジターが沢山予約してくださったから急いで準備してほしい」と言われてしまったので忙しくなる。

今日はいつもより忙しいせいでチクチクとした痛みに耐えながら開店時間になってしまう。私の仕事は担当ホストが来るまでの接客が主なのでその場から離れられなくなってしまった。

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